リーグ優勝決定シリーズの第4戦。
メジャーリーグ、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手(31)が“投打”でMVPの活躍を見せ、2年連続のワールドシリーズ進出を決めました。
リーグ優勝に王手をかけて迎えた運命の第4戦、ドジャース対ミルウォーキー・ブルワーズ。
先発のマウンドに登った大谷投手は初回、先頭バッターをフォアボールで歩かせますが、次のバッターを161km/hのストレートで三振に切って取りました。
さらに、3番のイェリッチ選手も渾身(こんしん)のストレートで見逃し三振。
4番のコントレラス選手は大きく曲がるスイーパーで、三者連続三振と素晴らしいピッチングを見せました。
その大谷選手は、好投から休む暇なくベンチの前で打席の準備をし、“投手”から“打者”への切り替えを行いました。
すると、その直後の第1打席でした。
内角への緩い変化球を捉えると、打球はライトスタンドへ。
実に9試合ぶりポストシーズン3本目の一発は、自らを援護する先頭打者アーチとなりました。
3回までノーヒットピッチングの“投手・大谷”は4回。
この日、最初のヒットを許し、1アウトランナー三塁のピンチを背負いますが、ここでギアチェンジ。
二者連続の空振り三振でこのピンチも切り抜けました。
するとそのウラの第3打席でこの日、2本目のホームランはなんと飛距離142.9メートル。
あと少しで場外かという特大の一発でした。
緊迫した場面で飛び出した規格外の一撃に、ドジャースのチームメートも頭を抱え、ブルペンはお祭り騒ぎでした。
大谷選手は投手として7回のマウンドにも登りますが、フォアボールとヒットでランナー1、2塁としたところで交代しました。
2安打10奪三振で無失点と、十分に役割を果たしマウンドを後にしました。
しかし、この日の大谷選手はまだ終わりませんでした。
“打者・大谷”の第4打席。
MVPコールの中、今度はセンターの左へこの日、3本目のホームラン。
ポストシーズンでの1試合3発は史上11人目の快挙です。
さらに、ポストシーズン5本目は松井秀喜さんがマークした4本を抜いて、単年での日本選手最多記録となりました。
そして試合の最後を締めくくったのは“新・守護神”佐々木朗希投手(23)。
見事、無失点に抑え試合終了。
ドジャースが2年連続26回目のナショナル・リーグ優勝をつかみ取りました。
試合後、ホームのファンが見守る中で行われたセレモニーでは、この日“投打”で圧倒的な活躍を見せた大谷選手がこのシリーズのMVPに選ばれました。
リーグ優勝決定シリーズMVP・大谷翔平選手:
本当に全員で勝ちきったものだと思うので、(ワールドシリーズで)あと4つ全力で勝ちにいきたいですし、みなさん!きょうはおいしいお酒を飲んでください。
そして、セレモニーの後は今シーズン4度目のシャンパンファイトで歓喜。
4連勝で一気に決めたリーグ優勝、残すは2年連続のワールドシリーズ制覇です。