鳥取県琴浦町で10月12日、気球に乗って上空からふるさとを眺めるイベントが開かれました。
企画したのは、兵庫県から移住した女性。
ふわりと浮かぶ気球のように地域の人たちの気持ちを盛り上げたいという女性の思いを取材しました。
12日午前7時、琴浦町の聖郷小学校のグラウンド。
大空に気球が舞い上がりました。
『惑星コトウラバルーンフェスティバル』です。
参加者:
遠くまで見渡せてとてもきれいでした。
参加者:
よかったですね、はい。ブロッコリー畑あるなとか。
参加者:
すごい楽しかったです。半分怖かったけど。
気球フェスティバル主催者・田口友香さん:
乗っている人がだいたい笑顔でしょ。それを見て、下から見ている人も笑顔になる。すごいいいイベントだと自分で思ってるんですけど。
気球を見上げる田口友香さん。
イベントの主催者で、企画からイベントの運営までを一人で手がけました。
気球フェスティバル主催者・田口友香さん:
海がない町に住んでて、大阪にもあるが、お世辞にもきれいといえない海しか見たことがなかったので、ここを訪れた時に山もきれいだし、海がきれいだというところが移住の決めてにはなりました。
2年前に兵庫県川西市から移住した田口さん。
その決め手になったのは琴浦の豊かな自然でしたが、実際に住んでみると、何か物足りなさを感じたそうです。
気球フェスティバル主催者・田口友香さん:
『都会に比べて文化とかがちょっと少ないのかな?』という印象がちょっとあった。毎年気球が飛んでる琴浦町って面白いかなと思ってやり始めた。
琴浦の自然を生かして何かイベントをと思いついたのが「気球」。
兵庫に住んでいたころ、体験イベントのスタッフとして携わった経験を生かし、2024年に続いて開催しました。
気球フェスティバル主催者・田口友香さん:
おー、すごい。芝生しか見えないかなと思ってたけど、結構上がるな。あっちもきれいな海見える?海見えてる、すごい!海見えるとは思わなかった。すごい。
気球に乗りこんだ田口さん。
地上20メートルからの眺めに改めて驚いた様子です。
地上に戻った田口さん、今度は…。
気球フェスティバル主催者・田口友香さん:
綿菓子好きなんですよ、作るの。子どもも大人も綿菓子作っているところを見ると笑ってくれる。にこにこと笑ってもらうの好きで。
この日、合わせて開かれた『気球を見上げるマルシェ』。
気球を間近に眺めながら、いれたてのコーヒーや熱々のトン汁、それに、ほかほかの焼き芋など地元の人たちが出品した自慢の品々を楽しみます。
その会場となったのが「カウベルホール」。
1985年に開館し、数々のコンサートやイベントが行われてきた町の文化の拠点ですが、施設を所有する町は、多額の費用が必要になることから耐震改修を断念、2021年に閉鎖されました。
ただホール以外は使用可能で、田口さんなど地元のボランティアが活用を検討。2025年6月に「カウベルタウン」として再開させました。
出店者:
再稼働してくれたらまた別の使い方ができるなと思って、外からどんどん人を集める動きがおこるなら、全力で参加させてもらいたい。
お客さん:
うれしいね、こういうのをしていただけるの。琴浦町、盛り上がるんじゃないのかな。
お客さん:
(気球を見て)なんかこうシュールな感じというか、非日常感がすごいあって上下するのが面白くて。
気球フェスティバル主催者・田口友香さん:
すごく不思議でしょ。この風船がわーって浮いている。急に異物が現われたみたいな感じで結構好き。意外とメルヘンなんですね。基本的には自分が楽しいが、一番みんなが笑っていられる。今回も気球見上げて笑ってるみたいな感じで、みんなが笑顔の町がいいなと思っています。
大空に浮かぶ気球で地域の人たちを笑顔に。
田口さんの思いも気球のように大きく膨らんでいます。