自民党の新総裁に前経済安全保障担当相の高市早苗氏が選ばれました。女性として初の自民党総裁の誕生です。15日に召集が予定される臨時国会で首相に指名される可能性が高くなっています。
総裁選当日の自民党本部や福井県内の党員・党友票の結果を振り返ります。
◆福井県連の票も高市氏がトップに
4日、自民党総裁選の国会議員による投票開始を前に、福井市内では県内の党員、党友票の開票作業が行われました。
自民党県連は県内の党員と党友合わせて9039人に投票用紙を送り、6698票の投票がありました。開票作業の結果、高市氏がトップで、小泉氏が続きました。
<自民党福井県連の開票結果>
高市早苗氏:3257票
小泉進次郎氏:1610票
林芳正氏:1340票
小林鷹之氏:247票
茂木敏充氏:228票
◆決選投票で高市氏が新総裁に選出
4日午後0時半ごろ、自民党本部には、午後1時からの投票開始に向け、県選出国会議員たちも自民党本部に入っていきました。
小川一樹記者:
「東京・永田町にある自民党本部前です。いよいよ新たな総裁を決める投票が始まりました。果たして次の自民党のリーダーは、誰になるのでしょうか」
1回目の投票では、県選出国会議員の稲田朋美衆議院議員、滝波宏文参議院議員、山崎正昭参議院議員も投票。滝波宏文氏は、1回目の投票では林氏に、決選投票では高市氏に投票することを明らかにしていました。山崎氏と稲田氏は投票先を明らかにしていませんでした。
投票の結果、議員票と党員算定票を合わせた得票数は、高市氏が183票、小泉氏が164票、林氏が134票、小林氏が59票、茂木氏が49票となりました。
いずれの候補も過半数に達しなかったため、高市氏と小泉氏による決戦投票が行われた結果、高市氏が185票、小泉氏が156票で新総裁は高市氏に決定しました。
決選投票での福井県連の1票は、県内票が最も多かった高市氏に入りました。
◆県選出国会議員の反応
総裁選終了直後、滝波宏文参議院議員は―
「当然1回目は林官房長官に投票した。決戦投票については高市早苗先生。地域間格差を埋めるための、地方に根差した、地方に寄り添った、地方に向けた政策を、新幹線も含めて前に進めてほしい」
稲田朋美衆議院議員は-
「初の女性総裁ということで、自民党が変わり政治全体の景色が変わることを期待をしているし、福井の課題についてよく知っている方なので期待している。原子力については課題も含め、また前向きな政策を行ってくれると思う。新幹線については、課題についてもご存じだし新たな局面なのでしっかり引っ張っていってもらえると考えている」
山崎正昭参議院議員も1回目、2回目ともに投票先を明らかにしませんでした。そのうえで「物価高対策などの経済対策を始め、北陸新幹線の小浜・京都ルート延伸、エネルギー問題の課題に向けた対策、中部縦貫自動車道の整備、米問題解決に向けた食料の安全保障についての農林水産業の振興、経済活性化に向けた中小企業の振興など、地方にまで行き届くよう取り組んでもらえると期待している」とコメントを寄せました。
◆高市新総裁に対する県民の期待
吉田圭吾アナウンサー:
「女性初の自民党総裁に選ばれた高市さん。県民の受け止めと期待の声を聞きます」
20代女子学生:
「女性でも上の地位に付きやすくなるのかなと嬉しかった。GDPも落ちてきているので高めていってほしい」
子育て中の母親:
「周りは男性ばかりで大変だろうけど頑張ってほしい」
60代タクシー運転手:
「女性ならではの視点で頑張ってほしい。男には分からない部分がある」
高市新総裁の誕生を受けて、日経平均株価は一時、4万4888円と史上最高値を更新しました。
県民からは「上がると思っていたが、ここまでとは…びっくりなご祝儀」「株価が上がれば、国全体が活発になると思う」と喜びと期待の声が聞かれました。
15日を軸に招集が検討されている臨時国会の首班指名選挙では、野党各党が候補を一本化するのが厳しい状況のため、自民党総裁が首相に指名される可能性が高くなっています。
高市氏が第104代首相に指名されれば、日本初の女性首相誕生となります。