越前町に、地元の人から「薬水」と呼ばれ親しまれる湧き水があります。古くはウグイスの傷を治したと伝わるこの水を全身で堪能できる場所も、合わせて紹介します。

鯖江市と越前町にまたがる三床山のふもとを歩いていると、山際に「大谷の薬水」と書かれた看板が目に入ります。側にある小さな蛇口をひねると、清らかな水が流れ出します。
  
マグネシウムやカルシウムを含む鉱泉で、その昔、ウグイスが傷付いた体をこの湧き水で治したという言い伝えがあり、「薬水」と呼ばれるように。けがや病気を癒やすとして、地域の人に重宝されてきました。

この「大谷の薬水」を全身で堪能できる場所が。歩いて3分ほどのところにある「陶寿園」です。町が運営する施設で、カラオケが楽しめる大広間や、囲碁などの趣味のスペースを備えた、地域の人たちの憩いの場です。
  
この陶寿園で特に人気なのが大きな窓がある開放的なお風呂。このお湯に使われているのが「大谷の薬水」です。
 
町の内外の人たちに薬水に親しんでもらいたいと、約50年前に整備されました。源泉から湧き水をひきてきて、約40度まで温めています。湯船につかれば、大谷の薬水を全身で楽しむことができます。

地域の人たちに愛され、大切に使われ続けている「大谷の薬水」。清らかな湧き水とお風呂をゆったりと巡る小さな旅はいかがでしょうか。

福井テレビ
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