福井鉄道は25日、観光バス事業やガソリンスタンドなどを運営するグループ会社・福鉄商事の50代の役員が約7000万円を不正に流用したと発表しました。本人は横領を認めていて、刑事告発を検討しています。
同社によりますと、8月に不正経理について内部告発があり社内を調査したところ、2015年9月から約10年にわたって約7000万円が不正に流用されていることが分かりました。弁護士が立ち合い事情を聞いたところ、本人が横領を認めたため、出勤停止を命じました。
この役員は、バスツアーの売り上げ金などが振り込まれる口座を1人で管理していて、銀行窓口で引き出した現金を本来は金庫で管理すべきところを手元に置いたり、自身の口座に振り込んだりしていたということです。
同社は9月24日に臨時株主総会を開き、本人と取締役会長を解任。不正流用された約7000万円については、家族が全額を弁済する見込みですが、刑事告発を検討しています。
福井鉄道では、外部専門家の指導や助言の下でガバナンス強化を図り、再発防止に努めるとしています。
