総裁選出の仕組みは前回と同様

自民党の新しい総裁を選ぶ総裁選の仕組みは、1年前に石破総裁が誕生したときと同じ方式で行われる。この選挙は「議員投票」と「党員投票」の2つの投票で争われることになっている。

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現在、自民党所属の国会議員は衆参合わせて295人。この議員たちが1人1票を投じる「議員投票」と、全国の党員・党友による「党員投票」が実施される。党員投票は議員投票と同数の295票に設定され、各都道府県連で集計した票を、党本部が一括して集計する仕組みだ。そして、得票数に応じて候補者に比例配分される。

投開票の結果、1位の候補者が有効票数の「過半数」を上回っていれば、その候補者が新たな総裁として選出される。しかし、1回目の投票で過半数を超える候補者がいない場合は上位2名による決選投票に移る。

決選投票の仕組みと前回の事例

決選投票は国会議員が改めて1人1票を投じる295票と、各都道府県連に割り当てられる47の地方票で争われ、得票数の多かった候補者が総裁に決まる。この地方票は、党員投票で得票数の多かった候補者に1票が加算される仕組みだ。

1年前の総裁選では、1回目の投票の結果、高市氏が1位、石破氏が2位となり、この2人による決選投票となった。富山県の開票結果では石破氏が7376票と最も多かったため、富山県連の1票は石破氏に加えられた。その後の決選投票の結果、石破氏が新総裁に選出された。

決選投票になると、より国会議員票の割合が高くなるという特徴がある。

富山県選出国会議員の動向

今回の総裁選に関して、富山県選出の国会議員の動向も注目される。田畑裕明議員は、前回と同様、当選同期の小林鷹之氏に投票する意向を明らかにしている。上田英俊議員も前回と同じく、茂木敏充氏に投票すると明言している。

一方、今回投票予定先を明かしていない橘慶一郎議員は前回、石破茂氏に投票したが、今回カギを握るのは「石破票」の行方だ。

少数与党としての課題と野党との連携

現在、自民党は少数与党の立場にあるため、野党の協力を得ることが重要となっている。連立政権の枠組みを見据え、野党とどのように連携していくかも、今回の総裁選の争点の一つになると見られている。

党員登録問題への対応

富山県内では去年、党員になった覚えのない人のもとに総裁選の投票用紙が届く事態が発生し、不適切な党員登録問題が顕在化した。

この問題を受けて、富山県連は去年の年末と年明けの2度にわたり、各地域支部や職域支部に対して、党費の納入や党員に対する意思確認を徹底するよう文書で通達している。

宮本幹事長は「不適切な党員登録問題については、各支部に対し盛んに再発防止を呼びかけてきたので、そういうことは起きないと信じている」とコメントしている。

富山テレビ
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