北海道根室市に住む北方領土の元島民などが富山県庁を訪れ、返還要求運動への協力を呼びかけました。

県庁を訪れたのは、根室市の石垣雅敏市長や北方領土の元島民などでつくるキャラバン隊およそ20人です。

一行は佐藤副知事などと面会し、この中で石垣市長は北方領土の占拠から80年が経ち、領土問題に対する国民の関心が薄れていることを懸念していると述べ、改めて返還要求運動への協力を呼びかけました。

北方領土を巡っては、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降、平和条約締結に向けた交渉が中断され、ビザなし交流などの交流事業も停止されたままとなっています。

*元島民 千島歯舞諸島居住者連盟 河田弘登志さん
「生あるうちはこの運動はやめられない。返還が実現するまではやめられない」

根室市によりますと、元島民の平均年齢は89歳を超えていて、返還要求運動の若い世代への継承が課題になっているということです。

*千島歯舞諸島居住者連盟 米屋聡副支部長
「後継者の2世も還暦を過ぎているのが現状」

*根室高校 角冬陽さん
「島民の高齢化が進んでいる現在、若い世代が次の世代につなげなくてはならない」

一行は7日、根室市と姉妹都市を締結している黒部市を訪問し、市内の中学生と交流することにしています。

富山テレビ
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