■「麻薬成分入り茶」裁判 争点は麻薬かどうか…

麻薬を製造し、販売するなどした罪に問われている男の控訴審判決で、大阪高裁は有罪とした1審判決を支持し男の訴えを棄却した。

被告は2019年から2020年にかけて、麻薬を製造し、第三者に販売するなどした罪に問われている。

裁判の争点は麻薬であるか否かー。

アカシア茶
アカシア茶
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■「アカシア茶」1600人に販売後、麻薬とみなされる

被告が製造・販売したのは、強い幻覚作用のある麻薬成分=DMTを含む「アカシアコンフサ」を原料にした通称“アカシア茶”。

被告:アカシアにはDMTという成分が含まれていて、そのDMTが精神を癒す。

被告は逮捕されるまでの4年間で、“アカシア茶”をおよそ1600人に販売し、800万円ほどの利益を得た。

しかし、その後、“アカシア茶”が麻薬とみなされ、逮捕・起訴されたのだ。

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■「ただのハーブティです。それ以上でも以下でもない」

これに対し被告は…

被告:おかしいじゃないですか!植物をお茶にしただけで逮捕はないですよ。さすがに。ハーブティーです。ただのハーブティー。それ以上でも以下でもないです。

実は、「アカシアコンフサ」に含まれている麻薬成分=DMTは規制の対象だが、植物自体は規制の対象外。

被告は裁判でも「“アカシア茶”は植物と水などの混合液で麻薬にあたらない」などとして無罪を主張した。

アカシアコンフサ
アカシアコンフサ

■検察側は「植物ではなく麻薬だ」と指摘

一方で、検察側は「水溶液は植物ではなく麻薬だ」などと指摘。

双方の主張が食い違う中、一審の京都地裁は“アカシア茶”を麻薬とみなし、懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。

アカシアコンフサ
アカシアコンフサ

■判決を不服として控訴 果たして…

判決を不服として控訴していた被告、9日、大阪高裁の判決を迎えた。

(Qどんな判決を望む?)
被告:無罪ですね。無罪一択でしょこんなの!最初、面倒くさいと思ったけどこうやって質問されてると、段々やったるぞみたいな雰囲気が湧きてきました。これを酔うというんですけど、段々勝訴に向けて酔ってきました。

裁判所
裁判所

■大阪高裁の判決は…

「主文、本件控訴を棄却する」

大阪高裁は、「DMTを含有する水溶液は麻薬に当たると解するのが相当で、水溶液を生成・使用する行為に社会通念上正当な理由があるとはいえない」などと指摘し、控訴を棄却する判決を言い渡した。

大阪高裁
大阪高裁

■「不当判決だ!最高裁に上告する」

判決後、被告は…

被告:別に依存性もないわけです。体に対しての毒性も認めらてないわけです。非常に悲しい判決がくだったと自分は思っています。

被告は不当な判決だとして「最高裁に上告する」としている。

(関西テレビ「newsランナー」2025年9月9日放送)

大阪高裁
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関西テレビ
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