原子力災害の発生時に高度で専門的な診療を行う専用施設が、永平寺町の福井大学附属病院に整備され、9日に開所を祝う記念式典が行われました。
 
福井大学附属病院に整備された「高度被ばく医療支援センター」は、原子力規制委員会が2023年に日本海側で初めて指定したもので、大学側は専用施設の整備や人材育成を進めてきました。
  
開所を祝う記念式典には、大学の関係者や原子力規制委員会の委員ら約60人が参加しました。
 
施設は3階建てで、総面積は約2000平方メートル。整備費の17億円余りは、国の補助金で全額を賄いました。
 
通常の病院では対応が困難な被ばく医療を行うため、高性能の顕微鏡でリンパ球の染色体異常を調べるシステムや、体内の放射性物質を検出する厚さ20センチの鉄で覆われた特殊な装置などが設置されています。
  
高度被ばく医療支援センターは、国内では福井大学のほか福島県立医科大学など5カ所が指定されています。原子力災害時には高度専門的な診療を行い、平時には被ばく医療の人材育成や活動拠点に利用されます。

福井テレビ
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