浜松に「おに弁」と呼ばれるスマホのような弁当がある、そんなSNSの情報を元に駅弁の老舗「自笑亭(じしょうてい)」を調査した。片手で食べられると話題の、おに弁とはいったい!?

駅弁の老舗・自笑亭のアウトレットセール

JR浜松駅から車で10分ほどのところにある自笑亭。浜松の駅弁といえばココという有名店で、創業は1854年、江戸末期と歴史ある老舗だ。

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工場直売所に入ってみると、早速人だかりが。お客さんたちは何を求めて並んでいるのだろうか? 店内にいた人に聞いてみた。

女性客:
おにぎりといなりが100円セールです。今の時代めちゃくちゃお得じゃないですか?

自笑亭では工場直売所ならではの、お得なサービス品が大好評だ。

午後1時半からはアウトレットセールを行っている。なんと「おにぎり(2個100円)」「いなり(3個100円)」と驚きの価格。

もちろん浜松駅で人気の駅弁「日替わりランチ(550円)」や「浜松うなぎまぶし」、「浜松三ケ日牛&遠州しらす弁当」を買うこともできる。

「おに弁」名前の由来

お客さんに聞きいた。SNSで話題の「スマホのようなお弁当」とは?

女性客:
「おにべん」ですね。大人気です。食べたことあります。種類がたくさんあります

名前は「おに弁(べん)」というそうだが、店内を探すと、すでに完売していた。

人気の程がうかがえる。

自笑亭の柏丈史営業部長に、まずは気になる名前の由来を聞いてみた。おに弁の“おに”は、やはり「鬼」なのだろうか。

自笑亭 営業部・柏丈史部長
鬼ではありません。お弁当未満、おにぎり以上でおに弁です

自笑亭 営業部・柏丈史部長
自笑亭 営業部・柏丈史部長

おに弁の“おに”は、「おにぎり」の“おに”だった。

「おにぎり以上お弁当未満」と呼ばれるおに弁。2022年に社長の発案で製造を始めたが、それから3年後の2025年5月頃からSNSで話題となり販売数が急増したそうだ。

「スマホのような」とはどういう意味?

この日は完売だったが、特別に用意してもらった。

お弁当箱に見立てたごはんの中に、おかずがぎっしり詰まっている。これがSNSで話題沸騰中の「スマホのようなお弁当」だ。

さまざまな種類のおに弁
さまざまな種類のおに弁

まわりがごはん、ごはんの中がくり抜かれ、中におかずが入っているのが特徴。

では「スマホのような」とは、なんだろうか。

自笑亭 営業部・柏部長:
大きさが大体スマホぐらいになっています

つまり、スマホのように片手で持って食べられるサイズ感がポイントなのだ。

バラエティ豊かな「おに弁」を試食

続いて味を調査する。さまざまな種類があり、スマホサイズながら本格的な味わいを楽しめる。

・うなぎ(500円)
・うま煮(250円)
・牛ごぼうしぐれ(350円)
・かつ丼(350円)
・焼きサバ(350円)
・エビフライ(350円)
・エビチリ(350円)
・しらす&三ケ日牛(400円)
・カツカレー(350円)

まずは売れ筋ナンバーワンの「おに弁 うなぎ(500円)」を試食。

片手で持ったまま袋を開けて、ごはんとウナギを一度にパクリ。

思ったよりも大きいではないか。

食べてみた感想はまさに「おにぎりでもあり、お弁当でもある」。おに弁という名前がしっくりきた。

おに弁を食べるにむらあつとリポーター
おに弁を食べるにむらあつとリポーター

柔らかくておいしいウナギは静岡県産のものを使っているそう。手軽にウナギが食べられる点が観光客からも人気の理由だ。

続いて年配の方に一番人気の「おに弁 うま煮(250円)」が登場。ゆかりご飯に自笑亭伝統の「うま煮」を合わせたもの。

にむらあつとリポーター:
ゆかりご飯、大正解ですね。うま煮の優しいコクに対して、ゆかりの酸っぱさがいいバランスでおいしいです

種類豊富なラインナップで目を引いたのが「カツカレー(350円)」。

「これはむちゃでは?」と疑うにむらリポーターだが、食べてみて「いける!」と即答。

片手で食べられるカレーだ。

自笑亭 営業部・曾我朱那さん
カツカレーは男性の方にすごい人気です

まさに“携帯カレー”として、手早く食べられるのがうれしい。

「おに弁」を食べに行こう

「おに弁」は昼時には売り切れてしまうこともあるため、午前中が狙い目。直売所のほか、浜松駅、掛川駅でも販売している。

スマホサイズで片手で食べられる「おに弁」は、忙しい現代人にぴったりの新感覚グルメだ。お弁当とは違いゴミが少ないというエコな点もポイント。浜松を訪れた際は「おに弁」を試してみてはいかがだろうか。

■店名 自笑亭 直売所
■住所 浜松市中央区神田町518
■営業時間 8:00~17:00
■定休 なし
■問合せ 053-442-2121

(テレビ静岡)