台風15号は午後1時ごろ、東海地方を通過していて、静岡県には線状降水帯が発生しています。

日本列島を横断するような動きを見せる台風15号。

5日放送の関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」では、気象予報士の片平敦さんが、台風15号の特徴と今後の進路について解説しました。

(5日午後2時時点での情報です)


■台風が過ぎてもカラッと晴れない

【青木源太キャスター】「今回の台風は日本近海で発生したという、『雨台風』のような形でしたね」

【気象予報士 片平敦さん】「そうですね。日本の近くの海の温度がとても高くて、今年の夏めちゃくちゃ暑かったですよね。

空気だけじゃなくて、海も暑かったせいなので、日本の周りの海も、台風のエネルギー源となる熱をいっぱい溜めこんでいたというところが1つポイントかなと思います。

台風はこの時間、静岡県の浜松市付近を東の方へ進んでいきますので、この後、さらに東の方の地域、静岡県の伊豆の方ですとか、あとは関東地方、もっと雨足が強まるところもありそうなんです」

【青木源太キャスター】「中心部よりも、やや東の方が雨雲の本体ですから、いまこのあたり(静岡県のあたり)が一番雨足が強いということですね」

【気象予報士 片平敦さん】「西の方見ていただくと、もう雲がほとんどないような状況で、ただ台風一過になっても、『カラッとは晴れない』というのが今回のポイントですね」

■静岡県では線状降水帯が発生

【気象予報士 片平敦さん】「雨雲の様子ご覧いただきますと、午後2時前までの1時間の雨の量なんですが、ちょうど静岡県中部から東部あたりにかけて、楕円がありますよね。何かと言いますと、これが『線状降水帯』が発生しているという地域の印なんです。

静岡県の西部だけじゃなくて中部や東部にかけてもこういう状況が広がってきているわけなんですね。線状降水帯が西部と中部に加えて、東部でも発生したということで、命に危険が及ぶ災害の危険度が急激に高まっている」

【青木源太キャスター】「静岡は広い範囲ということですね」

【気象予報士 片平敦さん】「まさに『急激』というところがポイントで、突然雨足が強まってきて、一気に状況が悪化してくるんですね。早め早めの行動が必要になります」


■6日には日本を離れていくものの、関東地方では大雨に注意

【気象予報士 片平敦さん】雨の量も、『記録的短時間大雨情報』という情報が出まして、静岡県菊川市、掛川市のあたりはレーダーで推定したんじゃなくて、雨量計という機械で実際に測った雨が1時間に110ミリ以上という状況になります。

その地域で『数年に1度レベル』の猛烈な雨が降ったときにこの情報が出るんですが、調べてみましたら、菊川市牧之原での114ミリという記録は観測史上1位です。

ですから、静岡県は元々雨が割と強めに降る地域であっても、その地域でも一番の降り方になってるということです」

【青木源太キャスター】「まさにこれまで経験のないような雨が降ったということですね」

【気象予報士 片平敦さん】「大体こういう1位の雨が降ったときというのは、災害が発生するリスクが急激に高まるという非常に危ない状況になります。

台風はこの後、次第に東の方へ離れていって、6日にはもう日本からだんだん離れていく見通しなんですが、この後の雨雲の様子を見ていただきますと、まだこの後、関東地方にかけて、あと数時間、雨の量が多くなる恐れがあります。土砂災害の危険度などまだ高い状況のところも多くなりますので、引き続き警戒を続けてください」

(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2025年9月5日放送)

関西テレビ
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