県酒造組合によりますと、2024年7月から1年間の県の本格焼酎の出荷量は、8万2000キロリットルあまりで、11年連続で宮崎に次いで全国2位となりました。
県酒造組合は4日、2024年7月から2025年6月の本格焼酎の出荷量は8万2095キロリットルで、前年の95.1%となり、11年連続で宮崎に次いで全国2位となったと発表しました。
出荷量は毎年減少傾向にあり、主な理由として少子高齢化や消費者のライフスタイルの変化、嗜好の多様化をあげています。また生産量も前年と比べ91.6%に減少しています。
組合では焼酎麹用の米の価格が高騰し、計画通りに米を確保することが難しかったことから、焼酎の生産を抑えざるを得なかった状況になったと見ています。
鹿児島県酒造組合・濱田雄一郎会長
「(本格焼酎は)50年、100年単位でやってきている伝統産業だから、原料米の安定的、安価で継続的に確保できるようにしてほしい。工夫して政府には対応してほしい」
一方で、糖質ゼロ・プリン体ゼロといった焼酎の特性や、フルーティな香りのフレーバー焼酎、炭酸割りという新しい飲み方などが若い世代や女性に浸透しつつあり、手応えを感じているとしました。
組合では、2024年12月にユネスコの無形文化遺産に「伝統的酒造り」が登録されたことも追い風とみて、海外の市場ニーズを捉え、国内外の焼酎市場拡大に取り組みたいとしています。