富山県にある日本屈指の霊峰・立山では、クマの出没が相次いでいる。専門家によると、特に2025年は異常気象の影響でエサ不足が長引き、クマと遭遇する可能性が高まっているという。警察は登山客に対し、遭遇時の冷静な対応と注意を呼びかけている。
相次ぐ目撃情報…エサ不足の影響か
「左に歩いています」
「本当だ!歩いてる!」
「あー!ほらほらほら!」
「動いてる、動いてる!」
富山・立山町の霊峰・立山で25日、多くの登山客でにぎわう中で撮影されたのは、成獣とみられるクマ。

クマはエサを探している様子で、岩から岩へと移動していた。
この日、訪れていた登山客からは「ちょっと怖くなりました」「クマを見てしまった以上、(登山は)やめましょうと…」といった声が聞かれた。
立山ではクマとの遭遇が相次いでいて、4日には、登山客の“至近距離”にも姿を見せていた。

クマは人を警戒する様子もなく、夢中で木を削っていた。いったいなぜなのだろうか?

富山県自然博物園のねいの里・赤座久明さんはその行動について、「夏のクマがよくやる、アリを食べる採食行動」と説明。赤座さんによると、特に2025年は異常気象の影響でエサ不足が長引き、クマと遭遇する可能性が高まっているという。
遭遇したら「立ち止まり、クマが別の所に移動するのを待つ」
もしクマと鉢合わせてしまったらどうすればいいのか。

赤座さんは、「しばらく立ち止まり、クマが別の所に移動するのを待つ。近くに寄って急に大きな音を出すなどしてパニックにさせない」と説明している。
富山県警山岳警備隊は、クマに近づいたり、食べ残しなどを放置したりしないよう注意を呼びかけている。
(「イット!」 8月26日放送より)
この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。
ギャラリーページはこちら(11枚)