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プレスリリース配信元:株式会社SHIBUYA109エンタテイメント

SNSは「クローズド&エフェメラル」が主流に。Z世代の定番撮影方法は「鏡越し」

株式会社SHIBUYA109エンタテイメント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:石川 あゆみ)が運営する若者マーケティング機関『SHIBUYA109 lab.(読み:シブヤイチマルキュウラボ)』は、15~24歳の女性413名を対象に、外部調査パネルによるWEB調査とSHIBUYA109 lab.独自ネットワークによるインタビューから「Z世代のSNS利用最新動向2025」を行いました。



1.SNSは不特定多数よりもクローズドかつエフェメラルにつながるのが主流
2.思いはX、思い出はBeReal.、検索・自己表現はInstagram。最新のSNS使い分け動向
3.顔やスタイルよりも雰囲気を盛りたい、Z世代の最新の撮影トレンド
4.SHIBUYA109 lab.所長が分析!
5.調査概要

【1】SNSは不特定多数よりもクローズドかつエフェメラルにつながるのが主流

まずはじめに、2025年現在のSNSの利用状況について調査しました。利用しているSNSとして最も多いのはInstagram(89.6%)、つづいて動画配信サービス(86.2%)、X(69.0%)、TikTok(60.8%)となりました。(図1)


図1

また、各プラットフォームのうち最も投稿しているSNSについて質問したところ、最も多かったのはInstagram(45.5%)次いで、X(26.4%)、BeReal.(22.1%)となりました。
なおInstagramの投稿のうちストーリーズは38.1%、フィード・リールは7.4%となり、ストーリーズの投稿が多いことがわかりました。(図2)

図2

さらに、各プラットフォームを利用している人の投稿・閲覧状況について質問したところ、BeRealは利用者の92.2%が閲覧のみではなく投稿も行っていることがわかりました。これはBeReal.の “投稿しないと他の人の投稿が閲覧できない” 仕様が影響していることも考えられます。BeReal.以外では、Instagram、X、SnapchatがアクティブなSNSであることがわかりました。(図3)

図3

また、各SNSのフォローしている人・されている人について聞いてみると、InstagramやBeReal.はオフラインで知り合った友人が一番多くそれに対してTikTokは、インフルエンサーをフォローしていることが多く、Xは企業や趣味で繋がる友だち・SNSで繋がった友だちをフォローしていることが多いことがわかりました。(図4)

図4-1


図4-2

これらの結果から、Z世代にアクティブに使われているのは「ある程度絞られた小さなコミュニティ」と繋がっているSNSであり、また、InstagramのストーリーズやBeReal.などに投稿実績が集まることからも永続的に掲載されるのではなく「エフェメラル(24時間のみ表示など一時的に掲載される)」であることが特徴であるとわかります。
グループインタビューでも「BeReal.は投稿が見られる機会が少ないのが良い。」「BeReal.は自分の投稿が誰かにスクリーンショットされたことが分かるが、画面録画はされてもこちらで分からないので、誰かに画面録画で投稿を撮られているかもと思うこともある。Snapchatはスクリーンショットも画面録画もこちらで分かるので信用できる。」「Xの鍵アカウントは本当に仲の良い友人5人くらいとしか繋がっていない。」という意見が聞かれ、他人の目を気にする傾向のある若者世代(※2024年調査「Z世代の承認欲求に関する意識調査」)にとって、安心して投稿できる環境であるかどうかが、若者にとってSNSの必須要素となっていることがわかります。
(※2024年調査「Z世代の承認欲求に関する意識調査」https://shibuya109lab.jp/article/240327.htmlより

そんな彼らがSNSに投稿する際にZ世代が意識していることについて調査してみると、「映えている、またはおしゃれかどうか(35.1%)」「他人にとって不快な内容ではないか(33.7%)」「自分の顔やスタイルが盛れているか (33.2%)」が上位となりました。SNSで映える投稿であるかなど、好意的に見られるかどうかが気にされる一方で、他人が不快に感じないかにも気を遣っていることがわかります。(図5)

図5

グループインタビューでも「インスタのメインアカウントでストーリーズはそこまで投稿しない。
スクショされて回されてしまう可能性があるので。」といった意見が聞かれるなど、常に見られ方だけでなく他者に拡散されてしまう危険性まで気にして発信していることがわかりました。
SHIBUYA109 lab.所長コメント
様々なSNSを駆使してコミュニケーションを楽しむZ世代は、共有したい話題や見せたい自分に合わせて繋がる相手とアカウントを使いわけることで、コミュニケーションの交通整理をしています。
コロナ禍を経て、「深く狭いコミュニティ」でのコミュニケーションを重視する傾向が続いていること、またSNS投稿の不慮の拡散に対するリスクヘッジを意識していることから、コミュニケーションの場が外から見えないクローズドSNSへと移行する傾向が強まっています。

【2】思いはX、思い出はBeReal.、検索・自己表現はInstagram。最新のSNS使い分け動向

各SNSで投稿されている内容やモチベーションも異なります。「投稿する内容を教えて下さい」という質問に関して、Xは「自分の考え・近況(52.8%)」「何かを体験した感想(42.9%)」が多くなる一方、Instagramのメインアカウントのフィードは「映える・おしゃれな写真・動画(41.6%)」「友だちとの思い出(39.6%)」となっており、同じくInstagramのストーリーズは「友だちとの思い出(67.4%)」「映える・おしゃれな写真・動画(56.4%)」、BeReal.は「友だちとの思い出(48.4%)」「自撮り(45.8%)」が上位となっています。(図6)

図6

グループインタビューでは「(Instagramのフィード投稿は)プロフィールを見られたときに『こういう子なんだ』とわかるようにしておきたい。」という一方で、「BeReal.は気軽で、投稿から実際にどんな人かわかりやすい。」という意見のほか、「BeReal.は(突然投稿するよう促されるので)『一緒に撮ってくれない?』というところから仲良くなるきっかけになる。」などの意見が聞かれ、使い方の違いが見られました。

投稿モチベーションに関しても、Xは「自分の思いや考えを整理するため(30.1%)」「自分の思い出を記録するため(27.6%)」が上位になりましたが、Instagramのメインアカウントのフィード・リールやストーリーズは、「自分の思い出を記録するため(フィード:41.6%/ストーリーズ:59.0%)」「自分の好きな世界観や雰囲気を表現するため(32.7%/29.1%)」、BeReal.は「自分の思い出を記録するため(44.4%)」「自分の好きな世界観や雰囲気を表現するため(17.6%)」が多くなるなど、違いが現れました。(図7)

図7

また、「あなたがお出かけする際、場所や体験をどこで見つけますか」という質問に対してはInstagram(64.6%)、TikTok(39.0%)、X(35.1%)、動画配信サービス(30.5%)、検索エンジン(28.8%)の順で多くなっています。(図8)

図8

SHIBUYA109 lab.所長コメント
Instagramの発見タブでは、自分の好きな世界観に合ったお出かけや体験を見つけることができることで重宝されていますが、近年ショート動画での情報収集が主流になっていることから、TikTokも次点に来ています。

【3】顔やスタイルよりも雰囲気を盛りたい、Z世代の最新の撮影トレンド

投稿用の写真・動画の撮影方法について聞いてみたところ顔やスタイルなどが映った写真を投稿することに抵抗があると考えた若者は、75.6%にものぼりました。(図9)



鏡越し(56.9%)や横向き・後ろ姿(43.6%)、スマホで顔を隠す(43.3%)などの撮影方法を経験した人はいずれも半数近くおり、自分の写真を撮影するにあたって、自分の姿がすべて映ることは当たり前ではなくなっていることがわかります。(図10)

図10

最後に55.0%の若者が「遊びに行く場所の世界観に合わせて服装を決める」と考えているように、若者の中で世界観と遊びに行く場所、ひいてはSNSに投稿する内容と世界観が強く紐づいていることがわかっています。(図11)

図11

世界観とは「ビジュアルから読み取る視覚的な系統のこと」であり、近年は一定のモチーフに紐づく世界観である “○○コア”といった名称とともに、自分を表現する一つの言語や手法としてZ世代の中で扱われています。

注目のコア・世界観


グループインタビューでも、
「世界観は周りの子も統一しており、自分も統一したいと思う。」
「季節ごとに世界観を使い分けたい。」
「世界観が自分と合わない人は遊びに行ってもフィードに投稿せずに、ストーリーズに投稿する。」
「自分のフィード投稿などの世界観の違うお出掛けは、投稿したとしてもストーリーズにする。」
など、自己表現としてSNSの世界観を大事にし、それを保つよう行動している姿が見られました。

気になる傾向として、グループインタビューで「映えという言葉は使わない。気に入った写真を載せているだけ。」という意見があり、実際に今回の定量調査でも、「『映え』という言葉をよく使う?」という質問に「当てはまる」と回答したのは28.3%にとどまりました。
万人にウケる「映え」よりも、それぞれの世界観や “可愛い” という感性に響くものをSNSにあげ、それを自分の個性として表現している傾向が高まっているように見えます。

【4】若者のSNS利用の変化をSHIBUYA109 lab.所長が分析!

若者たちはどんな自分を見せるか、誰とのコミュニケーションを楽しみたいかで各SNSを使い分けていることがわかりました。一方でSNSで不特定多数とつながることで生まれるコミュニケーションへの気疲れや炎上リスクを回避するために、エフェメラルな共有や、クローズドな場での交流を主軸にし始めています。
また、投稿に対する意識についても、多くの人と共感できる画一的で作りこまれた「映え」に対するモチベーションは下がっており、各々が好きな世界観を自己表現できることが重視されるようになっています。今後企業は、若者のコミュニケーションにおけるムードを意識しつつ、若者が好きな世界観に合わせて切り取ることができる体験設計を叶えることがより重要になります。



SHIBUYA109 lab.所長 長田麻衣(おさだ・まい)総合マーケティング会社にて、主に化粧品・食品・玩具メーカーの商品開発・ブランディング・ターゲット設定のための調査やPR サポートを経て、2017年に株式会社SHIBUYA109エンタテイメントに入社。SHIBUYA109マーケティング担当としてマーケティング部の立ち上げを行い、2018年5月に若者マーケティング機関「SHIBUYA109 lab.」を設立。現在は毎月200人の「around20(15~24歳)」と接する毎日を過ごしている。



【5】調査概要

1.WEB調査
調査期間:2025年7月
調査パネル:外部調査会社のアンケートパネルを使用しスクリーニング調査を実施
居住地:一都三県
性別:女性
年齢:15~24歳
対象:高校生・大学生・大学院生・短大生・専門学生
回答者数:413名
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合があります。
2.SHIBUYA109 lab.による定性調査
・グループインタビュー
 対象者条件:高校生 女子4名、大学生 女子3名 2G 合計7名
・その他過去定性調査をもとに考察

■SHIBUYA109 lab.概要株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する新しい世代に特化した若者マーケティング機関。SHIBUYA109のターゲットである「around20(15~24歳)」を中心に彼らの実態を調査し、SHIBUYA109独自の視点から分析している。
設立:2018年5月17日
所長:長田麻衣(株式会社SHIBUYA109エンタテイメント所属)
ホームページ:https://shibuya109lab.jp






■株式会社SHIBUYA109エンタテイメント概要SHIBUYA109渋谷店(東京都・渋谷区)を中心とした3つの施設を展開。「Making You SHINE!-新しい世代の“今”を輝かせ、夢や願いを叶える-」の企業理念を掲げ、これからを担う新しい世代の今を輝かせ、夢や願いを叶えるため、商業施設運営に留まらないエンタテイメント事業展開を行う。
設立:2017年4月3日
代表取締役社長:石川 あゆみ
ホームページ:https://www.shibuya109.co.jp/





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