JRの特急、新型「やくも」をデザインした川西康之さんが8月21日、米子市の鳥取大学附属病院で入院中の子どもたちと一緒に電車を作って遊ぶイベントを開きました。
多忙なデザイナーが病院でイベントを開いた思いとは。

株式会社イチバンセン・川西康之さん:
窓の周りを白色に塗ってもらえればと思います。塗れるかな?

米子市の鳥大附属病院で子どもたちに話しかけるのは、川西康之さん。
鉄道車両や駅舎などのデザイナーで、2024年、40年ぶりにリニューアルしたJRの特急「やくも」でも車両の外装や内装、列車全体のコンセプトまでデザインを担当しました。
川西さんの長女も入院して療養した経験があり、同じ境遇で病気と向き合う子どもたちに元気を届けようと、一緒に「やくも」を作って遊ぶイベントを開きました。

株式会社イチバンセン・川西康之さん:
こういった駅の近くにある病院の子どもたちが、『いつかやくも号でまた家族と一緒に旅に出たい』と思っていただけることが、やくも号が目指している未来。

イベントには、米子駅の職員なども協力、入院生活を送る子どもたち10人ほどが参加しました。

電車の素材は鳥取県産のヒノキ。
新型やくものデビューに合わせて米子駅などに開設された待合室「やくもラウンジ」に使われたのと同じものを、業者から無償で提供してもらいました。

子ども:
楽しかったです。ここのあたりのシールとか、あとドアにこだわった。乗ってみたい。

子ども:
たのしかった。

父:
乗ってみたいと思います。

子どもたちの手で、10両ほどの「木のやくも」が完成。
しばらくの間、病院内に展示されるということです。

株式会社イチバンセン・川西康之さん:
鉄道が、子どもたちの夢とか希望になっていただくのが私たちの大きな願い。もっともっと街が元気になるだとか、シャッター商店街とかいろいろ問題がありますけど、そっちのほうにも踏み込んでいきたい。

川西さんは新型「やくも」に託した『鉄道で地域を元気に』という思いをかなえるため、今後もこうしたイベントを開きたいと話していました。

TSKさんいん中央テレビ
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