最新のICT・情報通信技術を活用して、子どもたちのスポーツを支えます。
日本バスケットボール協会と大手通信会社が連携し、部員不足や指導者の確保に悩む鳥取県のミニバスケットチームの活動をサポートする取り組みが始まりました。
鳥取市で3日、子どもたちがバスケットボールの練習に励んでいました。
醇風女子ミニバスケットボールクラブの3人と南部町スポーツ少年団ミニバスケットボールクラブの8人、計11人です。
鳥取市と南部町の2つの女子チームの合同練習。特別コーチから指導を受けます。
特別コーチ・木村嗣人選手:
失敗して良いから。失敗して良いよ。オッケーオッケー」
特別コーチを務めるのは、木村嗣人さん。茨城ロボッツなどBリーグで3シーズンプレーしたあと、現在は3X3で活躍する現役選手でもあります。
子どもたちに優しく声をかけながらドリブル、シュートのポイントなどアドバイスを送りました。
初めての合同練習に、表情が堅かった子どもたちも次第に緊張がほぐれ、笑顔も見えるようになりました。
この合同練習は、日本バスケットボール協会と大手通信会社・ソフトバンクが共同で立ち上げた過疎地などのジュニアチームの支援プロジェクトの一環。
部員不足で大会に出場できない、専門的な指導者の確保が難しく、技術が向上しない。そんな地方のチームの悩みを最新のICTを活用し、解決を目指します。
プロジェクトをきっかけに2つのチームは合同チームを結成、大会出場の道が開けました。
しかし、東京を拠点に活動する現役プレーヤーの木村さんが、鳥取まで指導に来るのは月に1回程度。
対面のほか、リモートでも週1回、指導しますが…。
特別コーチ・木村嗣人選手:
コーチ1人で毎回来るのは難しいので、もう一人、みんなのコーチになる人を連れてきました。そのコーチが…(タブレット出す)こちらです。AIスマートコーチっていう。これiPadなんだけど。
「もう一人のコーチ」とは、1人1人に配られたのはタブレット。
搭載されたアプリには、日本代表選手などのプレー映像を収録…。
シュートを撮影すると…骨格が浮かび上がり、トッププレーヤーとのフォームの違いを細部まで見比べることができます。さらに…。
特別コーチ・木村嗣人選手:
おお~86%!はい拍手~。
フォームがどれだけ近いかを数値で示します。
醇風女子ミニバスケットボールクラブ・高垣叶さん:
(プロ選手は)フォームが凄いなと思って、やってみたいなって。同じのをやってみたいなっていう気持ちが増えました。
南部町スポーツ少年団ミニバスケットボールクラブ・中川愛結さん:
普段自分のシュートをしている所とかを自分で見たことがなかったので、すごくうれしかったし、手本の人を真似して頑張っていきたいと思いました。
最新のICTが指導役になり、子どもたちの技術向上を支えます。
特別コーチ・木村嗣人選手:
このモデルを今後離島とか地方のチームにも還元できるんじゃないのかなと思う。
機能もやりながら必要な所とかをアップデートしなくてはいけない部分があると思うので、そこはみなさんで協力して積み上げながら良いものを作っていきたい。
プロジェクトによる支援は3月まで。スポーツで頑張る子どもたちの夢を支える取り組みのこれからに注目です。