ほかの植物の生育に悪影響を及ぼすおそれのある特定外来生物「オオハンゴンソウ」の駆除作業が岩手県雫石町で行われました。
毎年の作業の成果で駆除された数は減少傾向だということです。
夏になると黄色い花が咲く北米原産の多年草「オオハンゴンソウ」は、繁殖力が強くほかの植物の生育に悪影響を及ぼすおそれがあることから、特定外来生物に指定され、持ち運びや栽培などが法律で禁じられています。
雫石町の滝ノ上園地では8月19日、そのオオハンゴンソウの駆除作業が行われ、環境省や町などから23人が参加しました。
近くには十和田八幡平国立公園の烏帽子岳や三ツ石山の登山道の入口があり、種が登山客の靴に付き公園内に運ばれることを防ぐため、こうした駆除作業が2015年から行われています。
参加者は再び生えてこないようにするため、小型のツルハシを使ってオオハンゴンソウを次々と根元から引き抜いていました。
また自生していた量を分析して今後の作業エリアを絞り込むため、花のついた大きい株と芽が出たばかりの小さい株とに分け、駆除した本数が数えられていました。
植物の生態に詳しい 県立大学・渋谷晃太郎名誉教授
「国立公園とか環境が大事な所はできるだけ外来生物を減らして、健全な生態系を維持していくことが必要だと思う」
環境省によりますと、19日は799本が駆除されたということで、毎年の作業の成果でこのエリアは減少傾向にあるということです。
来週は町内にある十和田八幡平国立公園の奥産道でも駆除作業が行われます。