“令和の米騒動”とも言われる中、注目の「新米」シーズンが到来しています。

【辰已キャスター】
「ミナモアに入っているこちらのお店、いままさに店員さんが陳列していますが、こちらのお米「新米」と書かれています」

コメへの注目が高まる中、続々と店頭に並べられていく商品…。
一般的な新米よりも収穫時期が早い「早場米」です。

【AKOMEYATOKYOミナモア広島・新宅晴架さん】
Q:やっとという感じ?
「そうですね、最近『新米いつ入るの?』という(客からの)声が多かったのでやっと入ってきた」

一方、客からは…。

【来店客】
「なんか値段がすごい高いと聞くので、楽しみより不安のほうが強いんですけど…」

と心配する声が…。
そこで、生産者の元に出向き、厳選したコメを仕入れているバイヤーに今年の新米について話を聞きました。

【AKOMEYATOKYO商品部第一商品課・星野仁志さん】
「出来高としてはそんなに悪いという話は聞いていないが、そこに至るまでの相当な苦労は至るところから聞いている。(様々な産地・銘柄を扱うが)価格でいうとだいたい1.3倍くらい上がってくるのかなと考えている。普通の会社もそうだが、様々な部分でのコストアップが当然ある。気候変動の中で例えば雨が降らないという中で新潟とか大変な思いをされている中で価格はどうしても上がってしまう。高い価格帯にはいままでと比べるとなってしまうが、ストーリー・こだわりを伝えて適正価格でお客様に届けて、しっかり稲作の持続性に寄与していくことを忘れずに大切にしていこうと考えている」

こちらの店舗で今シーズン、新米の先陣を切って並んだ高知県の早生品種「南国そだち」。
食欲が落ちがちな夏の季節にも食べやすいさっぱりとした味わいと冷めても“もちもち”とした食感が特長のお米で、価格は2合で「980円(税込み)」です。

“土鍋で炊くほどご飯が好き”というこちらの客も、新米の価格の背景を知り一定の理解を示します。

【来店客】
「実家が専業農家なんですよ。お米はだいぶ昔に辞めていてやはりコストと合わないから。ただやはり高いだけでなくて、味、食べてその値段と釣り合っているかとか他に替えが効かないかが僕の中ではすごく大事。作り手には絶対なれないので食べる。それくらいしかできない」

“秋の恵みの象徴”ともいわれる「新米」。
今後の動きから目が離せません。

《スタジオ》
【辰已キャスター】
収穫時期が早い新米を早場米と呼ぶということですが、もうそんな時期になりました。
去年の夏頃からコメの価格上昇が叫ばれて一年ほど経ちますが、最近のコメの価格について匹田さんはどう感じていますか?

【コメンテーター:広島大学大学院・匹田篤准教授】
ひところに比べたらだいぶ落ち着いたなと思いますし、何よりも棚に米がないということが減ったのでとても安心しています。

<コメ5キロの平均価格>
落ち着いたということもありますが、数字で見てみるとこちら。

コメ5キロの平均価格、中四国地方のスーパー、ドラッグストア、ホームセンターにおけるものですが、今月4日からの週で見ると3580円ですが、前の週に比べると若干の上昇です。

ただ一方でこちらをご覧ください。
今年4月以降最も高かった週は5キロあたり4529円。およそ1000円の差があります。価格が落ち着いてきましたが、この先は続々と新米が出てきます。
選択肢が多くなりますので、消費者である私たちは自分にあった選択をしていくことになりそうです。

テレビ新広島
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