記録的な大雨の影響で、熊本県内の農作物にも影響が出ている。八代市や氷川町では収穫の最盛期を迎えているアスパラガスや、苗を植えたばかりのミニトマトに被害が出た。

「もう全滅、全部切って捨てた」

八代市鏡町でおよそ20年前からアスパラガスを生産する森山隆之さんは「アスパラの半分くらい水が来ていた。あの紐の少し下くらい、50センチくらい浸かっている」と話す。

この記事の画像(5枚)

この大雨の5日前、夏芽アスパラガスは旬を迎えていて、1日約500キロの収穫に追われていたが、一連の大雨で農業用ハウスは約50センチ浸水、芽を出していた約1トンのアスパラガスが全滅したという。

森山さんは「もう全滅です。全部切って捨てた」と話し、幸いにも1日で水は引いたため苗自体に被害は少なく、すでに新たな芽が出始めていた。しかし、これも雨の影響で曲がるなどしていて、売り物にはならないが、それでもあと数日経てば真っすぐな芽が出始め、再び収穫が可能になるという。

「初めて、ここまで浸かるのは」

一方、氷川町でトマトやメロンを栽培する氷川アグリクラブの農業用ハウス。ミニトマトの苗、3500本を植えた翌日に大雨に見舞われたと言う。

氷川アグリクラブの宮崎修太代表は「こんなに浸かるんだと思った。初めてだった、ここまで浸かるのは。(この苗は)ダメかもしれないけど、朝晩涼しくなると少し復活するので、どうにか生き残る苗があればいいなと、手を尽くしてはいるが」と話す。

農業機械なども壊れ、被害の全容は明らかになっていないが、何とかトマトが育つよう復旧に務めたいとしている。

(テレビ熊本)

テレビ熊本
テレビ熊本

熊本の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。