動物と触れ合う機会も増える夏休みですが、気を付けなければいけないのが「マダニ感染症」。
ウイルスを持つマダニに刺されることで発症する「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」。
2025年の感染者数は8月3日までに124人に上り、過去最悪のペースで増えています。
対策も含めて詳しく見ていきます。
マダニが生息しているのは、シカやイノシシなど野生動物が出没する環境。
また、民家の裏山、裏庭、畑などにも生息するそうです。
国立環境研究所の五箇公一特命研究員によりますと、最近はアライグマなどの野生動物が都市部に進出していて、これからは「都市部のど真ん中であっても公園などは注意するに越したことはない」ということです。
注意するといっても、実際にマダニを目視で見つけることはできるのでしょうか。
マダニの成虫の体長は4~5mmということで、お米の粒よりちょっと小さいくらいで、目視はできるそうです。
ただ、幼虫は小さいため目視は難しいのではないかという話でした。
今はキャンプなどに出かける時期だと思いますが、五箇さんによりますと、レジャーもマダニに注意してくださいという話でした。
例えば、キャンプ・ハイキング・川遊びなど緑がある場所には特に注意してください。
川遊びの場合、服を着ていない状態で草むらなどに行くと刺されてしまう可能性もあるといいます。
さらに、木の上にマダニが登っている可能性があり、そこから頭などに落ちてくる可能性もあるため、そういう場合は帽子をかぶって防いでほしいということでした。
ではどのように対策すればいいのでしょうか。
五箇さんによりますと、「家に入る前に服をはらう」「帰宅後はすぐにお風呂に入りダニを落とす」「ダニ対応の虫よけスプレーを活用する」など対策するのが必要ということです。
「ダニ対応の虫よけスプレー」は有効成分ディート30%配合のものが特にいいということでした。
もしマダニにかまれたらどうしたらいいのでしょうか。
五箇さんによりますと、基本的には「慌てない」「つぶさない」「無理に剥がさない」の3つを守ってくださいとのことです。
開いている皮膚科があったら「ぜひ行っていただきたい」ということですが、お盆などで開いている皮膚科がない場合は、休み明けに落ち着いて病院に行ってほしいということです。
かまれても急に発症するというものではないため、「とにかく慌てないでほしい」ということでした。
青井実キャスター:
ここまで聞いて金子さん、どうですか?
SPキャスター・金子恵美氏:
見つけたら潰してしまいそうですが潰すのは良くないんですね。落とすということだけですね。
青井実キャスター:
まさにそうです。厚生労働省によりますと、全てのマダニがSFTSを持っているわけではなく、ウイルス保有率は地域や季節によりますが0%から数%ということなので慌てずに対処してください。