一連の記録的大雨の影響で、熊本・八代市では路線バスの営業所が被災し、車両も水に浸かるなど、運転再開のめどが立っていない。一方で、JR九州の鹿児島本線や肥薩おれんじ鉄道、九州自動車道では復旧の動きも出てきた。
都市間結ぶ路線バスは全線運転見合わせ
八代市新地町にある産交バスの営業所。今回の大雨で事務所は約30センチの床上浸水、駐車場も冠水し、バス38台が水に浸かってしまった。バスのヘッドライトまで水が来たことが分かる。点検などが進められているが、このうち30台以上が故障している恐れがあり、運転できない状態だ。

八代市内を走る循環バスについては、他の営業所から車両を借りて、8月13日の始発から運転しているものの、八代市と宇城、水俣方面を結ぶ路線バスは、全て運転見合わせとなっていて、再開の見込みも立っていない。

産交バスの堺哲郎八代営業所長は「お盆の時期にも入り、利用客、帰省客、夏休みの子供たちにも迷惑をかけてしまい、申し訳ない。安全を最優先にさせていただきたいと思うので、しばらくお待ちいただければ」と話す。
徐々に再開する熊本県内の交通機関
そのほかの熊本県内の交通機関の一部で、運転再開の動きが出ている。

肥薩おれんじ鉄道は安全が確認できた、芦北町の肥後田浦駅から鹿児島の川内駅までの区間について、13日朝に運転を再開した。地元の高校生は「結構、頻繁に使う。思ったより早くてよかった」とうれしそうな表情だった。

一方で、八代駅から肥後田浦駅の間は、線路に土砂が流入するなどしていて、復旧には1カ月以上かかる見込みだという。

また、JR九州は荒尾-玉名間で運転を見合わせていた鹿児島本線について、14日の始発から運転を再開。

また、九州自動車道は土砂崩れなどの影響で、八代と松橋インターの間が通行止めとなっていたが、ネクスコ西日本によると、14日朝には下り線の通行が再開され、全線で通行が可能となる。
(テレビ熊本)