8月4日にお伝えした猛暑と水不足のその後。山辺町にある棚田ではここ数日の雨で水が戻り、懸念された農業被害は回避できた。一方で、大雨で棚田の一部で斜面が崩落する被害が出ている。

山辺町大蕨地区の棚田。
4日に取材した際は、猛暑と雨不足で一部の田んぼが干上がり地割れも見られたが…。

13日に再び大蕨地区を訪れてみると…。
ここ数日の雨で稲の根本はしっかりと水に覆われていた。
棚田に水を供給する命綱の沢水も、ほとんど流れていなかった4日と比べてかなり回復した。

(中地区有志の会・奥山健悦さん)
「ひと安心、恵みの雨ですよ」

(中地区有志の会・峯田正吉さん)
「穂が出る時の水不足で心配していたが、雨はありがたく思っている」

(グループ農夫の会・稲村和之代表)
「(Q.雨降ってどう?)いやー、良かった! 8月6日に雨がようやく降って、田んぼには恵みの雨、助かった」

しかしよく見ると、棚田の一部で斜面が崩落している箇所も…。
8月6日の大雨で崩れたという。

(グループ農夫の会・稲村和之代表)
「地盤によっては緩い所もあり、そこに急激に雨が降ると崩れることもある。自然との戦い、中山間のコメ作りは自然との調和の難しさがある」

稲の穂が出る大事な時期に重なってしまった今回の猛暑と水不足。
県内の一部の田んぼでは、「実がならない」などの被害も出ているというが…。

(中地区有志の会・奥山健悦さん)
「大蕨棚田は、山形95号・あきたこまち・ひとめぼれなど複数品種あり、それぞれ穂が出る時期が違う。私の田んぼは出穂が早かったので水不足の影響を受けた。山形95号は出穂時期が遅いので、ドンピシャぐらいで出穂と同時に雨が降ってくれたので、そこそこ収穫できるのでは」

この棚田ではさまざまな品種を育てているため、深刻な水不足でもそこまで大きな影響は受けなかった。

(グループ農夫の会・稲村和之代表)
「みなさんの郷土の力で、秋を迎えて額に汗して、いいコメ作りをみんなで力を合わせてやっていきたい」

大蕨地区では9月中旬ごろから稲刈りを始め、消費者のもとへ「棚田米」を届けることにしている。

さくらんぼテレビ
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