プレスリリース配信元:株式会社LEAGUE
ガジェットが最多で全体の3割超える 食品・ファッション系も高い支援を集める月に
株式会社LEAGUE(本社:東京都武蔵野市)が運営するクラウドファンディング専門メディア・CF NEWSは、2025年7月に自社メディア内で紹介したクラウドファンディングプロジェクトの分析レポートを発表しました。
本レポートでは、各プロジェクトのジャンル、支援総額、支援者数、リターンの特徴などのデータを集計・分析し、7月における人気ジャンル、資金調達状況、成功プロジェクトの傾向を明らかにしています。
調査会社:株式会社LEAGUE
調査方法:CF NEWSの記事にて取り扱ったクラウドファンディングプロジェクトを集計・分析
調査期間:2025年7月1日 ~ 2025年7月31日
調査結果サマリー
- プロジェクト件数が多いジャンル:ガジェット系、美容・ファッション系
- 平均支援総額が高いジャンル:ガジェット系、美容・ファッション系
- 支援者数が高いジャンル:食品・飲料系、ガジェット系
ジャンル分析
ジャンル別プロジェクト件数割合(2025年7月)
2025年7月に公開されたプロジェクトのうち、最も多くの件数を占めたのはガジェット系でした。全体の約3分の1にあたる31件が該当し、月間を通してクラウドファンディング市場を牽引したジャンルと言えます。
ガジェット系がクラファンの主役に
ガジェット系の中でも、スマート家電やAI技術を活用した製品、日常生活を効率化するプロダクトなど、技術革新と使いやすさを両立させたプロダクトが特に目立ちました。
たとえば、自宅でプロ並みの加工ができる小型CNCマシン「Carvera Air」、吸引力とスタイリッシュさを兼ね備えた強力エアブロワー「AirCannon」、指に装着して使うリング型マウス「RING MOUSE」など、“実用×未来感”を備えた製品が多く登場しています。
美容・ファッション系および食品・飲料系も安定した人気
ガジェット系に次いで多かったのが、美容・ファッション系のプロジェクトです。デザイン性だけでなく、着心地や機能性といった実用面にも配慮された商品が多く展開されており、特に働く世代や日常での使いやすさを重視する層からの支持が目立ちました。
人気が高かったのは360度体型カバーを謳う、洗える究極のブラックフォーマルの「NINA GRACE FORMAL」。これは、ブラックフォーマルのフォーマットを守りつつも、動きやすさや体型への配慮が行き届いており、自宅で洗濯可能な利便性も評価されています。
また、新進工房の「高級レザーバッグ」も多額の支援金を集めました。収納力や仕切りの使いやすさに加え、素材の高級感や軽量性が両立されており、ビジネスとプライベートの両方で活用できるちょうどいいサイズ感が購入者の心をつかんでいます。
また、食品・飲料系では、健康志向や季節性を反映したプロダクトが目立ちました。冷感ドリンク、手土産に使えるプレミアムなお菓子、発酵食品など、自分用にも贈答用にも選ばれる商品の傾向が見られました。
多様なジャンルが揃い、クラファンの裾野を拡大
この他にも、アウトドア・モビリティ・伝統工芸・フィットネス・ゲームなど、ジャンルの幅広さが7月も顕著でした。
夏休みやレジャーシーズンに向けたアウトドア用品や、防災意識の高まりを反映した商品など、季節性や社会背景を捉えたプロダクトがジャンルを超えて登場しています。
ジャンルの多様化は、クラウドファンディングが「特別な商品を応援する場」から、「自分に合った生活アイテムを発見する場」へと広がっていることを示唆していると言えるでしょう。
支援金分析
ジャンル別支援総額(2025年7月)
7月に集まった支援金額をジャンル別に集計したところ、ガジェット系が合計2億5,162万円超を記録し、圧倒的な存在感を見せました。 高機能かつスタイリッシュな商品が並んだ今月は、ビジネスや日常生活を快適にするプロダクトが多く登場し、支援者のニーズにしっかりと応えた形となりました。
2位には、美容・ファッション系が1億5,323万円超でランクイン。フォーマルウェアやレザーバッグといった「高品質かつ実用的」な商品が好調で、ブランド性と日常使いのバランスが評価された結果といえます。
3位には食品・飲料系が入り、1億1,248万円超の支援金を獲得しました。地域性やこだわり素材を前面に出した商品が多く、ギフト需要や体験価値のある食品プロジェクトとして支持を集めています。
一方で、アウトドア系やモビリティ系などもそれぞれ5,596万円、4,025万円と健闘しており、専門性の高いニッチジャンルにおいても根強い支援者層が存在することが見て取れます。
支援者数分析
ジャンル別総支援者数(2025年7月)
ジャンル別の支援者数を見ると、食品・飲料系が12,247人で最多となり、続くガジェット系の12,224人とわずか23人差の接戦となりました。
興味深いのは、支援金額では食品・飲料系が3位にとどまっていた一方で、支援者数では1位となった点です。この背景には、「1人あたりの支援単価が比較的低いこと」と「気軽に支援しやすい商品構成」が影響していると考えられます。
食品ジャンルでは、地域特産品や高品質な調味料、お菓子など、“自分用にもギフトにも選びやすい”価格帯の商品が多く見受けられました。また、プロジェクトの多くが「数量限定」「期間限定」といった訴求を行っており、思わず応援したくなる共感型のストーリー展開も支援者の数を押し上げた要因です。
一方、2位となったガジェット系は支援金額で圧倒的なトップを記録していることからも、1件あたりの支援単価が高い傾向にあります。多機能で高性能な製品が多く、支援を通じて“新しい体験”や“生活のアップグレード”を求める層に強く訴求しました。
3位には8,169人を集めた美容・ファッション系が続きました。リピーター向けの再販企画や、ユニセックスで幅広い世代に向けたサイズ展開など、多様なユーザー層を取り込む工夫が見られ、今後も安定した人気が見込まれます。
このように、支援者数では価格帯や手軽さ、共感性が重視される一方で、支援金額では製品の高付加価値が結果に大きく影響しており、プロジェクトごとの支援動機の違いが明確に表れる結果となりました。
リターン(支援特典)の特徴と傾向
2025年7月のクラウドファンディングプロジェクトにおけるリターン設計の傾向を分析すると、従来型の「商品が届く」だけにとどまらない、“所有したくなる体験”や“限定性”を訴求したリターンが目立ちました。上位ジャンルの傾向を以下に紹介します。
【ガジェット系】高機能+専用オプションで“使い倒せる”設計に
今月最も多くのプロジェクトが該当したガジェット系ジャンルでは、実用性と機能性を重視した製品に、使用シーンを広げるリターンが多数見られました。
たとえば、スマートな指輪型マウス「RING MOUSE」では、本体単体に加え、「限定カラー」「専用充電ケース付き」「複数台セット」といったバリエーションが展開され、支援者が用途に応じた選択ができる構成になっていました。
【美容・ファッション系】多様なライフスタイルに寄り添う自由度の高いリターン
美容・ファッション系では、サイズ展開やカラー選択の幅広さに加え、「セット買い」「先行販売限定」の仕組みが多くの支持を集めていました。
支援金分析の章でも触れた「NINA GRACE FORMAL」は、前作の人気を受けてリニューアルされたもので、「サイズ別」「丈の長さ別」「上下セットor単品選択可」など、細やかなリターン設定によって、幅広い年齢層や体型の支援者にマッチする仕組みとなっていました。
また新進工房の「高級レザーバッグ」は、定番カラーに加えて限定色を追加。早期支援者向けに特別価格での提供や、ネーム刻印サービス付きのリターンも用意されており、自分だけの特別感を求める支援者に訴求していました。
【食品・飲料系】お試しセット+定期購入型リターンが拡大
食品・飲料系ジャンルでは、「まずは試したい」「人に贈りたい」というニーズに応える形で、少量パッケージやギフト向け包装のリターンが充実しました。
たとえば、人気の冷凍ラーメンセットでは、「3食セット」「6食セット」に加え、「製造者とのオンライン交流会付き」や「特別パッケージ版」なども用意され、ただ食べるだけでなくストーリーを味わう体験を重視する姿勢が見られました。
また、継続的な健康志向を意識したリターンとして、「1ヶ月分定期配送プラン」など、サブスクリプション型のリターンを用意するプロジェクトも増加傾向にあり、EC・D2Cを見据えたモデルの試行が読み取れます。
全体の傾向:選べる、試せる、参加できるリターン設計へ
全体を通して、リターンの傾向は「より自分に合ったものを選びたい」「限定性に価値を感じたい」「商品の裏側にも関与したい」という支援者心理に対応する形で進化していることが伺えます。
単なる製品提供ではなく、支援者との関係構築を意識した丁寧なリターン設計が、今後さらに重要な要素となっていきそうです。
2025年7月の傾向と今後の展望
2025年7月のプロジェクトを通して見えてきたのは、クラウドファンディングが単なる資金調達手段ではなく、より生活に密着した課題解決のプラットフォームとして機能し始めているということです。特に今月は、“日々の困りごとを軽やかに解決するプロダクト”が多く登場し、ユーザーからの共感と支援を集めました。
その中でも、洗練されたテクノロジーを搭載しながらも扱いやすさを重視したガジェットや、日常に取り入れやすいデザインと実用性を兼ね備えたファッションアイテムが目立ちました。一方で、背景にある作り手のこだわりや想い、地域とのつながりといったストーリー性も、支援者の心を動かす重要な要素となっています。
2025年後半に向けては、こうした生活者視点の製品開発に加え、ブランドの世界観や理念をどう表現していくかがさらに注目されるポイントになりそうです。
クラウドファンディングは引き続き、アイデアと想いを共鳴させる場として進化を続けていくことでしょう。
クラウドファンディングの最新情報や成功事例について、さらに詳しく知りたい方は、クラファン専門メディア・CF NEWSをご覧ください。業界の最新動向や注目プロジェクトについて、常に最新の情報を提供しています。
会社名:株式会社LEAGUE
代表者:代表取締役 武智 翔太郎
本社所在地:〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2丁目8番4号 i-office吉祥寺
設立:2020年4月
事業内容:小売・卸事業、販売代行業、コンサルティング業
URL:https://league-jp.com/
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