9日、被爆80年の原爆の日を迎えるのを前に、長崎市の平和公園で平和祈念式典のリハーサルがありました。
リハーサルは午前9時半から始まり、鈴木市長のほか被爆者や遺族の代表など約150人が参加して、原爆死没者名簿の奉安や献花などをするときの立ち位置や動きを確認しました。
9日は雨の予報が出ていることから、司会者の立ち位置がテント下に変更されたり、市の職員が傘をさして介添えするなど雨を想定した対応もありました。
原爆死没者名簿奉安 被爆者代表 中尾百合子さん(92)
「今の子どもは戦争を知らないので、いまから戦争はしてはいけないと思っている。二度とこんな思いを若い人にさせたくありません」
献花 被爆者代表 三田村静子さん(83)
「今年は80周年でしょう、新たに世界が平和になるように(献花する)」
平和祈念式典は9日午前10時40分からで、出島メッセ長崎と長崎原爆資料館で式典の様子が同時中継されます。
式典には102の国と地域の代表が参列し、過去最多となる見通しです。
石破首相も出席し、式典後には被爆者に加え、被爆体験者とも面会する方向で調整が進められています。
被爆体験者訴訟の原告団長、岩永千代子さんは面会が実現すれば「放射性微粒子がもたらす内部被ばくの影響を伝えたい」としています。
原爆投下直後に「黒い雨」に遭った人の新しい被爆者認定基準については、広島と援護の差が生じないよう求めたい考えです。