7月30日にロシアのカムチャツカ半島沖で起きた地震による津波は、岩手県内の水産業に影響を及ぼしています。
大船渡湾ではカキの養殖施設への被害が確認されました。
大船渡市では30日に最大40cmの津波が観測され、31日は津波注意報が解除される前から漁業者がカキなどの養殖施設を心配そうに見つめていました。
大船渡養殖組合 中島達也組合長
「列が乱れているような感じもあるので心配。ちょっと早く見てみたい、現場行って」
31日午後4時半に津波注意報が解除されると漁業者は施設の確認に向かいました。
井上智晶アナウンサー
「大船渡湾です。漁業者が養殖施設の被害を確認しています」
カキの養殖は浮き球を使って海面にロープを張り、そこから海中へとロープを下ろす形で行われています。
漁業者が1つのロープを海中から引き上げると、「端が沈んでいる棚があるから、そっちは上げてみないと分からないが、こっちの方は大丈夫」と話し、ほっとした様子が見られました。
一方で別の漁業者は津波の被害を確認し、応急的な作業をしていました。
漁業者
「被害はある。(浮き)球が沈んだから、沈んで(水圧で)破裂したから『フロート樽』を付け直している。8月1日まで持たないから」
津波で養殖施設を固定するアンカーが動き、それにより浮き球が沈んで破損する被害があったということです。
養殖施設を管轄する大船渡市漁協では、8月1日も被害の調査を行っています。