北アルプス白馬岳で東京都東久留米市の美容師の女性75歳が疲労により行動不能となり、救助されました。
女性は30日、白馬岳を下山中に大雪渓(標高約2000メートル)で疲労のため動けなくなりました。
警察によりますと、30日午後3時ごろ、本人から「疲労で足がけいれんして動けない」と北アルプス広域消防本部に救助要請がありました。
大町警察署山岳遭難救助隊と県山岳遭難防止常駐隊員が出動し、同行下山し、午後7時半ごろ、女性を救助しました。
女性は29日から単独で猿倉登山口から1泊2日の予定で白馬岳に入山していました。
長野県内の山岳では遭難が相次いでいます。長野県警によりますと、遭難の多くは、下山時に集中しています。特に暑い今の時期は、登山者が気温や高度差で体力を消耗し、疲労とともに注意力も散漫となって整備された登山道でも、浮石やガレ場などちょっとした不注意でバランスを崩して転倒することがあります。もうすぐゴールと油断しがちなタイミングこそ、最大のリスクが潜んでいるため、最後まで気を抜かずに登山するよう呼びかけています。
長野県内は夏本番の厳しい暑さとなっていて、標高の高い山域でも疲労や熱中症などにより動けなくなることがあります。
県警は「自分の技量に見合ったルート選びをする」「余裕ある登山計画を立てる」「こまめに休憩を取り、意識して水分・エネルギーを補給する」「下山するまで体力や集中力を切らさない」など注意を呼びかけています。