佐渡島の金山が世界遺産に登録され、7月27日で1年。観光客が増加する一方で、リピーターの獲得や史跡の保全など、にぎわいを一過性のものにしないための取り組みが続きます。

26日、佐渡市相川地区の大山祇神社で地元の小学生が披露していたのは、金山の労働者が岩がやわらかくなるよう願い歌った“やわらぎ”です。

【児童】
「永遠に金山が残ってほしいという思いでやった」

世界遺産登録から7月27日で1年。

【佐渡市 渡辺竜五 市長】
「去年の今ごろ、インドでドキドキしていたのを、きのうのように思い出す。観光自体は約20%(増加し)、平均して動いているので大きな成果があったと思う」

【史跡佐渡金山を運営 ゴールデン佐渡 鈴木徹 社長】
「(史跡佐渡金山には)連日大勢のお客様においでいただいている。そうした意味では駐車場が不足しているなどの課題もあるので、スタッフ一同工夫していきたい」

その史跡佐渡金山では、これまで世界遺産登録を祝っていた看板を、1周年を知らせるものに変更。

【看板製作担当 渡邊秀一さん】
「1周年という節目だが、2周年・3周年、永久に皆さん来て、金山を見てもらえるとありがたい」

夜には、佐渡おけさで登録1年を祝う多くの人の姿がありました。

【参加者】
「鉱山の労働者が昔楽しんでいたように、相川の町をおけさで流している。町の人も笑顔になってほしいという思いを込めて、おけさ流しを頑張っている」

そして、27日。史跡佐渡金山には多くの観光客が訪れていました。

【観光客】
「たまたまだが、良い日に来られたなと思う」

一方、この日は構成資産の一つ『西三川砂金山』の周辺を歩くツアーに、市内に住む親子が参加。

【子ども】
「(砂金)7粒取れた」

相川地区とは違い、それほど観光客が増えていないという西三川地区ですが、環境保全や子どもたちへの教育などに力を入れています。

【砂金採りを指導 吉倉和雄さん】
「世界的に認められたわけだから。これだけ素晴らしい地域に我々は住んでいると分かったことが一番の宝物」

【笹川の景観を守る会 金子一雄 会長】
「だんだん高齢者になっているので、この後どうやって若い人たちに(環境保全を)引き継いでいくか課題はあるが、何としても守っていきたい」

将来にわたり世界遺産としての輝きを維持するための挑戦は続きます。

NST新潟総合テレビ
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