福島市議会の全員協議会で、JR福島駅東口前の再開発ビル「公共エリア」の概要が公表された。コンベンションホールだけでなく、多世代が楽しめる空間づくりを目指す。コロナ禍や資材高騰の影響で事業費は当初計画から100億円増加し、最大620億円規模となる見込みだ。
公共エリアは多機能空間に
7月28日に開かれた、福島市議会・全員協議会で明らかにされたJR福島駅東口前の再開発ビルの「公共エリア」の概要。

コンベンションホールや会議室が備えられる公共エリアだが、1階はイベントやポップアップストアなども展開。

2階は読書や勉強などもでき、3階はゲームなどで子どもたちが遊びまわれる空間を備える計画だ。

総事業費は、コロナ禍や資材高騰前の当初の計画から100億円ほど増えて最大で620億円程度となっている。
一方、「民間エリア」については将来的な物価上昇への対策として、1フロアが減って、10階建てに見直されることが公表された。

福島市の木幡浩市長は「だいぶ街なかの方も懸念する声も高まっている。一日も早く完成させて、街なかの活性化を本格的に再生させるのが私の使命」と語った。
再開発ビルは2026年度にも建築工事が始まり、2029年度の開業を予定している。
JR福島駅東口の再開発ビルとは!?
駅に一番近いところに商業施設などが入る民間エリア、そのすぐ隣に今回コンセプトが発表された公共エリア、さらに立体駐車場やマンションが並ぶ形になる再開発ビル。
周辺には現在もイベントなどが開かれている広場がいくつかあり、こういったところとの人の流れを上手く生み出していけるかが課題となっている。

【民間エリア】オフィスが1フロア縮小して10階建ての計画。これまでに2階のフードホール、3階のシェアラウンジの事業者が決定している。
【公共エリア】コンベンションホールや会議室のほかに人々が交流できる「まちなかリビング」の構想も発表された。
街の人や周辺の店舗からは「ビルが解体され人の流れが大きく変わってしまった」という話が挙がっている。
開業予定は2029年度。時間が経てば経つほど、市民の生活スタイルを戻すのも難しくなるので、まちなかの「顔」をしっかりと見える形にすることが求められている。
(福島テレビ)
