16年ぶりに復活した大分県大分市と大分空港を結ぶホーバークラフトの定期便。

就航した26日、第1便は待ちわびた乗客で満席となりました。

ホーバーが復活した1日を振り返るとともに、今後の課題についてもお伝えします。

28日の西大分ターミナルです。

夏休み期間ということもあり、スーツケースを持った人や家族連れなど復活したホーバーを早速、利用する乗客の姿が見られました。

就航したのは26日です。朝、記念の日を祝うように、西大分ターミナルの空には虹がかかりました。

こうした中、運航会社の社員たちは円陣を組んで第1便の出港に臨んでいました。

◆TOS児玉直輝記者(午前6時ごろ)
「いよいよ大分にホーバークラフトが帰ってきます。記念すべき第1便に乗ろうと朝からたくさんの乗客が訪れています」

第1便は午前6時55分発と早朝でしたが、80席は予約ですべて埋まりました。

◆第1便の乗客
「午前0時に玄関前に並んだ。どうせ乗るなら1番目の乗客が良いと思って並んだ」

第1便の乗客には記念のチケットが配られました。

そして、ついに出港です。

ホーバの空港定期便が16年ぶりに復活しました。

およそ35分後、ホーバーは予定通り、空港に到着しました。

◆第1便の乗客
「迫力というかやっぱり速かった。35分間あっという間に大分市内から着いて、初便ということですごい感動した」

◆大分第一ホーバードライブ小田典史社長
「ホッとした感じが一番ある。社員の皆さんがきょうに向けて準備してきてくれてありがたい、感謝の気持ちでいっぱい。大分県といえばホーバークラフトと言ってもらえるように今からPRを進めていきたい」

大分市と大分空港のアクセス向上のため、復活したホーバー。
西大分ターミナルとJR大分駅の間については、シャトルバスが運行され、2025年10月までは無料で利用できます。

◆シャトルバスを利用した乗客
「便利だなと思った。(ホーバークラフトが)着いた時にすぐ(バスが)出発でタイミングが良かった」

国内唯一の旅客運航で、観光資源としての期待も寄せられるホーバー。まずはこの夏休み期間に多くの乗客が利用して、幸先のよい船出となるか注目です。
復活したホーバークラフトですが、16年前は利用客の減少で、廃止となった経緯があり、安定した経営が求められます。

運航会社は今後3年間以内の黒字化を目指していて、乗客数の目標は年間40万人としています。

しかし、この数は今の便数のままでは毎日全便満席となっても届かないため、今後、増便させる必要があります。

また、天候の影響も気になる点です。26日就航したばかりですが、27日は高波のため、全便欠航となっています。安全を最優先とした上で、いかに多く運航できるのかもポイントとなってきます。

そして、定期便以外の方法で収益を確保できるかも重要となってきます。

運航会社では広告やグッズ販売でも収入を得ようとしているほか、旅行ツアーなどでも活用してもらおうと、貸切プランの導入も検討しているということです。

テレビ大分
テレビ大分

大分の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。