トルコ・ビレジックで大規模な山火事が起き、炎が強風で瞬く間に広がり住宅地に迫った。また、トルコ中部では23日、火災現場で消火にあたっていた10人が炎に巻き込まれて亡くなり、14人が怪我をした。熱波と火災旋風で被害拡大が続き、さらなる発生に警戒を強めている。
熱波と強風で炎が拡大…大規模な山火事に
日本と同じように猛暑が続いているトルコでは、大規模な山火事が発生し、消火活動中に死者が出るなど被害が広がり続けている。

FNNでは、燃え盛る山火事の現場を取材した。
取材班:
山火事で真っ黒に焦げています。まだ熱を持っているのか、至る所で煙が出ているような状況になっています。
24日午前、現地に入ったFNNのカメラが捉えたのは、トルコ・ビレジックで発生した山火事の爪痕だ。
取材班:
今、山火事がまた火が付いたということで、消火活動をしています
さらに別の場所では、再び山火事が発生した。消火器で消火に当たるが、火が消える様子はなかった。
取材班:
かなり周辺は熱いです。山火事が大きく延焼していきます。

6月29日、トルコで大規模な山火事が発生したのは、エーゲ海に面するイズミルだ。火は住宅地にまで迫り、住民たちが消火活動にあたっているが、火が衰える気配はなかった。
そして7月20日には、トルコ北西部の街サカルヤで、またしても大規模な山火事が発生した。山火事の現場に入った消防車を襲ったのは、真っ赤な炎だ。目の前に迫り来る様子が確認できた。
消防士:
気を付けて進めよ!大丈夫!大丈夫だ!

火は強い風の影響を受けて、サカルヤの隣町ビレジックまで瞬く間に燃え広がった。
トルコ当局はビレジックの山火事の原因について、農業機械から発生した火花が山に燃え移ったとして2人を拘束、うち1人を逮捕した。
消火活動中の10人が炎に巻き込まれ死亡
延焼に拍車をかけているのは、炎と煙が渦を巻いて上昇する火災旋風とみられている。

トルコ当局は、これまでにビレジックの4つの村の住民に避難指示を出しているが、火の手が村から100mのところまで迫ってきたとして、新たにもうひとつの村にも避難指示を出した。
村では放水車が山に水をかけ、再び燃え広がらないように対策を講じていた。

トルコでは23日、中部で発生した山火事の消火活動に当たっていた10人が炎に巻き込まれ死亡した。また14人が怪我をして、うち1人が集中治療室で治療を受けているという。
トルコでは熱波により、各地で気温が40℃まで上昇した。一時的に強い風が吹く気象条件もあり、さらなる山火事の発生に警戒を強めている。
(「イット!」7月24日放送より)