24日、都内の音楽スタジオから70万円相当のエレキギターを騙し取ろうとしたとして、31歳の男が逮捕された。都内では複数のスタジオで「アリマタケシ」と名乗る男が、ギターやアンプを借り、連絡が取れなくなる被害が発生している。男は調べに対し、借金返済に充てたと供述している。

「ギター借りパク男タケシ」逮捕

男に貸したギター数本が返却されない。イット!が22日に報じたギター借りパク事件だ。

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番組が被害を確認した店では、いずれも「有馬健(アリマタケシ)」を名乗る男がエレキギターを持ち去っていた。

店側から被害届が出される中、警視庁は24日、都内の音楽スタジオから時価70万円相当のエレキギター1本を騙し取ろうとした疑いで有馬健容疑者(31)を逮捕したと発表した。

イット!が報じた「ギター借りパク男タケシ」と、同一人物と見られる。さらに番組では、有馬健を名乗った男による新たな被害を確認した。

取材班:
男がアンプを借りに来る様子は、防犯カメラに映っていました。

東京都内で相次いでいるのは、ミュージシャン風の男が音楽スタジオからエレキギターを借りたまま連絡が取れなくなるという被害だ。

番組が確認した最初の被害は7月10日、東京・新宿区にある音楽スタジオ「HILL VALLEY STUDIO」でのものだ。

「アリマ・タケシ」と名乗った男にレンタル用エレキギター2本を、1日2200円で貸したものの、その後音信不通になった。

HILL VALLEY STUDIO・川敦副店長:
「レスポールを貸して欲しい」と言ってきたので、ギターについては知っているんじゃないかなと思います。

次に確認したのは、東京・杉並区にある音楽スタジオ「新高円寺ムジラスタジオ」での被害だ。7月12日に防犯カメラが捉えたのは、「アリマタケシ」を名乗る白いTシャツ姿の男だ。

新高円寺ムジラスタジオ・中原由貴店長:
「レコーディング中にギターが壊れて、修理にしばらくかかるので慌てて探している」と。

男はスタッフと談笑した後、ギターが入ったケースを手に出て行った。

新高円寺ムジラスタジオ・中原由貴店長:
めちゃめちゃ人当たり良かったです。爽やかな好青年という感じでした。

自称「有馬健」に貸し出したのは、スタッフの私物で約15万円のギターだという。男とは、やはりそのまま連絡が取れなくなった。

杉並区内では、他にも2軒の音楽スタジオが「アリマ・タケシ」と名乗る男から同様の被害に遭っている事が分かっている。

そして新たに番組が確認したのは、東京・江戸川区にある音楽機材レンタル店「オルフェウスレコーズ」での被害だ。

オルフェウスレコーズ・菊池祐介さん:
「ギターアンプのヘッドのみを借りたい」という連絡をいただきまして。

「借金返済に充てた」余罪は20件以上か

そして店に現れたのが、白いTシャツ姿の男だ。東京・杉並区で捉えた男と服装も背格好もよく似ている。

店の担当者は、エレキギターを鳴らすために使うアンプのヘッド部分を一日4400円で貸し出した。

その際、男が提出した免許証のコピーを見ると、名前は有馬健で、住所は東京都内になっている。店側は返却予定日になっても連絡が無く、電話をしても応答がなかったことからネットでアリマ・タケシと検索した。

オルフェウスレコーズ・菊池祐介さん:
そのときに言葉悪いですけど「詐欺」や「被害」っていうので、有馬タケシっていうのがヒットした。これは絶対やばいって思って…。

店側は、騙されたと考え警視庁に相談した。

杉並区の音楽スタジオからエレキギター1本を騙し取った疑いで23日に逮捕された有馬健容疑者は、調べに対し「借金返済にあてた」などと供述したほか、動機についてこうも話しているという。

有馬容疑者:
ギターなら高く売れるだろうと思った。

警視庁はイット!が確認した音楽スタジオの被害も把握していて、余罪は20件以上あるとみている。
(「イット!」7月24日放送より)

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