秋田県の南部を中心に襲った記録的大雨から7月24日で1年がたちます。浸水などで車を失った被災者に貢献したのが車を無料で貸し出す「カーシェア」でした。この活動に取り組む慈善団体に24日、より広く支援が行き渡るように願いを込めて秋田市のNPO法人が軽乗用車1台を寄付しました。

宮城県に本部を置く日本カーシェアリング協会は、自然災害が発生した際、被災者に車を無償で貸し出す支援活動に取り組んでいます。

24日は、この活動を広めてもらおうと、秋田市のNPO法人「あきた結いネット」が協会に軽乗用車1台を贈りました。

協会は、秋田が大雨災害に見舞われた2022年から3年連続で被災者に車を無償で提供しました。

2023年は被災した秋田市や五城目町の住民などに248台を貸し出し、2024年に県の南部を中心に襲った大雨では、由利本荘市で14台を貸し出しています。

支援活動を続ける中で2024年8月には、災害時に被災者が速やかに移動手段を確保できるよう県と協定を結びました。

あきた結いネットは、2023年の大雨の際、片付けやごみの廃棄などを支援するために協会から軽トラックを借りました。今回の寄付はその恩返しにあたります。

あきた結いネット・坂下美渉理事長:
「今、車がなくて困っている人にも活用してもらいたいが、災害が起きた現場にこの車両が行き、色々な物資を運搬するとか必要な人に物資を届ける用途でも使ってもらえればうれしい」

協会は災害で被災した人に加え、生活に困っている人が日常的に使うためなど、車を貸し出す条件を増やして対応しています。

日本カーシェアリング協会・川村拓さん:
「備えとしてのカーシェアリングの取り組みや寄付を一人でも多くの人に知ってもらい、支援の輪が広がればと思っている」

協会の秋田支部には26台の車が用意されていて、県内外問わず支援に活用されます。

秋田テレビ
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