日本時間24日の早朝に届いた、大谷翔平選手の5戦連続アーチ。
試合もドジャースが王者の意地を見せる劇的な結末となりました。
本拠地・ドジャースタジアムで行われた、ツインズとの3連戦最終戦。
詰めかけたファンのお目当ては、やはり大谷選手の一発です。
ファンからは「もちろんホームラン」「5試合連発、それしかない」「レッツゴーオオタニー!!」といった声が聞かれました。
日本時間20日のブルワーズ戦で、後半戦最初のアーチとなる33号を放った大谷選手。
次の日は打順が1番から2番に変わっても34号を放ち、日本時間22日、投打二刀流で出場し投げた直後でも35号を放つなどバットの勢いは止まりません。
23日の試合でも、途中までなかなか快音は聞かれず、連続ホームランも途切れるかと思われましたが、9回の最終打席に36号ホームランを放ちました。
この一発は日本人メジャー選手初となる4試合連続ホームランのおまけつきでした。
迎えた24日の試合は、2番指名打者で先発出場。
球団記録に並ぶ5試合連続のホームランへの期待が高まる中、その瞬間は第1打席に訪れました。
ファウル、空振りと早くも追い込まれた大谷選手でしたが、3球目の甘く入った変化球を完璧に捉えると特大の打球がレフトスタンドに一直線。
前日の36号ホームランから約15時間後に、ドジャースの球団記録タイとなる5試合連続アーチを放ちました。
MVPトリオの1人フリーマン選手は笑顔でお辞儀をして大谷選手とハイタッチ。
5試合連続は大谷選手もメジャーでは初めて。
この一発でリーグ単独トップにも浮上しました。
その後、試合は相手に逆転を許す展開に。
1点を追う9回、一発が出れば逆転となる場面で大谷選手に打席が回ってきましたが、申告敬遠で歩かされ、球場は大ブーイングに包まれました。
そして満塁までチャンスを広げると、球場のボルテージは最高潮に。
試合を決めたのはフリーマン選手のひと振りでした。
ドジャースは逆転サヨナラ勝ちを収め、試合後、ロバーツ監督は「5試合連続でのホームランはかなり印象的になる。ショウヘイは試合に勝つチャンスを与えてくれる存在」と大谷選手を絶賛。
2024年を上回るペースでホームランを打ち続ける大谷選手。
好調の理由は意外なところにありました。
大谷選手のオールスター明け絶好調の秘密を「イット!」MLB取材キャスターの鈴木優さんに聞きました。
「イット!」MLB取材キャスター・鈴木優:
実は、この調子良すぎる秘密、僕は三振だと思っています。中途半端なスイングをせず空振りをしっかりするというのが、今の結果につながっているんじゃないかなと思っています。三振も、実はことしは多くなっているんですが、当てにいくスイングがなく、強く振っている分、ホームランも増えているんじゃないかと思いますね。大谷選手にはもちろん各チーム厳しい配球をするんですが、それでもここまで打てるのはさすがだなと思います。
――24日の試合は9回裏、1塁にランナーがいる中、大谷選手が申告敬遠され、結果、大谷選手がサヨナラのホームを踏むことになりました。1塁にランナーがいるのに申告敬遠をするというのは相手の監督も苦しみながらの決断だったのでしょうか?
「イット!」MLB取材キャスター・鈴木優:
普通はあの場面、1点差で勝っていて自分から得点圏にランナーを進ませるということはしないと思うんですけど、それほど今の大谷選手は警戒しなくてはいけない打者ということですね。
――優さんは元ピッチャーですが、優さんならどうしますか?
「イット!」MLB取材キャスター・鈴木優:
さすがに敬遠はしないんですけれども、もちろん甘い球を投げられる場面ではないのでストライクを投げない配球をやっぱりするんじゃないかと。
次の試合は日本時間26日のレッドソックス戦です。
レッドソックスの本拠地フェンウェイパークは、レフトに高さ11.3メートルの「グリーンモンスター」がそびえています。
大谷選手は、エンゼルス時代にグリーンモンスター越えのホームランを打っています。
――日本人初、ドジャース初の6試合連続ホームランはありますか?
「イット!」MLB取材キャスター・鈴木優:
大谷選手なら6試合連続は80%ぐらいと言い切りたいなと思いますね。厳しい配球はされると思うんですけども、今のようにしっかり甘くなった球を逃さず強いスイングをすればいけるんじゃないかと思います。しかも今、センターから逆方向へのホームランが増えているので、レフトにあるグリーンモンスターは高い壁なんですけど、距離自体はそこまでないので、越えるようなホームラン、高弾道のホームランを期待したいです。100%と言い切りたいですが、さすがにこの状態、相手もそんな勝負をしてくるのかなとちょっと思っちゃうところがあるので、20%くらい勝負を避けられたらしょうがないかなと思います。