参院選の期間中、危害を加えるなどといったSNSの危険な投稿が900件近くに上ったことが分かりました。
警察庁は今回の参院選に向け、特定の組織に属さずテロ行為に及ぶ「ローン・オフェンダー」による前兆を事前に察知し対策につなげるため、6月23日に「LO(ローンオフェンダー)脅威情報統合センター」を設置しました。
選挙期間を含めた約1カ月間で、全国の警察や陣営側などからの情報でセンターが把握したSNSでの危険な投稿は889件に上りました。なかには、石破首相の選挙に関する投稿に対し、「生命狙われてもおかしく無いから鉄帽と防弾チョッキは着といた方がええよ」という書き込みが確認されました。
「鉄帽」という言葉は、自衛隊や海上保安庁などで使われているヘルメットのことで、一般的になじみの薄い言葉であることから危険性が高いと判断して、投稿した人物を特定し、直接警告しました。投稿者は、「石破首相に危害を加えようなどとは一切考えていない」「今後、このような書き込みは二度としない」と話したということです。
また、SNSの情報を元にリストアップした要注意人物を演説会場で警護に当たる警備員に共有し、対処したケースもあったということです。
警察庁は、「今回得られた経験を踏まえ、今後も警護に万全を期す」としています。