夏の高校野球・宮城大会は19日から3回戦です。
中でも屈指の好カードとなるのが仙台育英対柴田。両チームの夏にかける思いに迫ります。
2年ぶりの夏の甲子園を目指す仙台育英。春には8年ぶりに東北大会を制するなど今大会の優勝候補に挙げられます。
佐々木義恭主将
「とにかく投手中心に守備で最少失点で抑えて、ロースコアの展開で勝っていくというのが自分たちのテーマです」
投手陣の層の厚さは全国屈指!最速147キロ左腕吉川陽大投手を中心にベンチ入り5人の投手全員が140キロ以上の球速を誇ります。
吉川陽大投手
「挑戦者の気持ちを持ちながら、1戦1戦、1球1球ひとりのバッターに全力でいこうと思っている」
その投手陣を支える守備では1年生の躍動も光ります。名門の背番号6を背負う砂涼人選手。
中学時代には15歳以下の日本代表として世界一に輝いた経験をもち堅実な守備が武器の逸材です。
砂涼人選手
「小さいころから(仙台育英への)憧れがありましたし、自分もこのユニフォームを着てプレーしたいと思っていました」
須江監督
「すごい身体能力があるわけじゃないですよ。でもやっているプレーは高校3年生同等かそれ以上ですね。間違いなく砂に言えるのは高校1年生としての落ち着きじゃないです」
東北大会優勝の実績と学年関係なしのチーム内競争。それでも、去年県大会決勝で敗れた経験を胸に、須江監督はわずかな隙も見逃しません。
須江監督
「東北大会優勝したことで甲子園が遠のいているような気がします。心のどこかで『なんとかなるな』みたいな。もし東北大会初戦で明桜に負けていたらもう少し目の色変わって練習してそうな気しない?勝って兜の緒を締めるとか、勝って学ぶなんてことは超一流のプレーヤーでも俺はできないと思ってる」
佐々木義恭主将
「自信を持って大会を迎えることが慢心や油断につながってしまう。須江先生は取り組みとか今までやってきたことを丁寧にやろうということを言ってくれている」
甲子園決勝で慶応に敗れたあの夏から2年。今のメンバーにとっては初めての甲子園を目指し、覚悟を決めてこの夏に挑みます。
佐々木義恭主将
「チーム全員が日本一に対して熱量高くやっていきたい。とにかく人生をかけて最後の夏に挑みたいと思います」
その仙台育英と3回戦で顔を合わせるのがー
阿部快選手
「甲子園目指して夏の大会勝ち進むっていうのが自分の中での目標です」
2021年春以来の甲子園を目指す柴田高校です。
中心は最速147キロを誇る今大会屈指の好投手阿部快投手。
阿部投手はここまでの2試合、計8回を投げ11奪三振無失点と圧巻の投球。エースとしての役割を自覚しています。
阿部快投手
「自分の1球でチームの流れが変わると思っていて、いいところに投げればチームの雰囲気も上がりますし」
阿部投手が自信を深めた試合あります。それは2024年夏の準々決勝、仙台育英戦。試合には敗れたものの阿部投手は2回無失点と2年生ながら育英打線を抑え込みました。
阿部快投手
「観客が育英ムードだったので、その中で自分のピッチングができたというのは自分のメンタルの強さ」
1年越しで巡ってきたリベンジの舞台。あれから更なる成長を遂げたエースが自らの手で勝利へと導きます。
阿部快投手
「いろんな変化球の磨きであったり、真っすぐの球威や制球を上げるためにこの1年間やってきました。去年の屈辱を晴らしていけたらなと思います」
優勝候補と大会屈指の好投手が激突する注目の一戦は19日9時から石巻市民球場で行われます。