18日、梅雨明けが発表された関東地方。
都内の飲食店を取材すると、来店客の多くが看板メニューのとんかつを堪能していました。
来店客からは「とんかつ(豚肉)は疲労回復に効くっていうので、定期的に食べるようにしています」「(豚肉は)栄養価が高いので、夏バテ解消になるのかなと」といった声が聞かれました。
豚肉に豊富に含まれるのは、夏バテ防止効果が期待されるビタミンB1。
暑さを乗り切る強い味方です。
しかし今、豚肉の取引価格が急激に上がっているのです。
取引量が多い、豚肉(上)の平均価格を月ごとの初日で見ると、2025年1月から5月までは600円台前半を推移。
しかし、6月の初めに700円台後半に上がると、7月初めには900円台近くにまで上昇。
ついに15日には、半世紀ぶりの高値となる940円を付けました。
取引価格の高騰の背景について、とんかつ専門店「かつ吉水道橋店」の品川勝巳店長は「先月ぐらいから急に値上がりがすごくて、1㎏今200円ぐらい上がりましたね。(仕入れ値で)2200円ですかね。(Q.高騰の理由は?)エサ代ですとか電気代とか、全体的に上がっていると聞いている」と話しました。
茨城県で養豚場を営む男性は、餌代の高騰以外にも急激な気温上昇が関係していると話します。
広沢ファーム代表・広沢一浩さん:
豚は暑さに弱い生き物。体の周りに脂肪がたくさんあるから、急に暑くなるのが一番体に影響出る。暑くて食欲減退して餌食べない。そうすると成長が阻害され出荷日が延びる。
取引価格が半世紀ぶりの高値となった背景については「去年種付けした子豚が今年生まれている。去年の暑さの影響が今の出荷頭数にも影響している」と推測します。
観測史上最高レベルの暑さとなった2024年の猛暑で、豚の繁殖が停滞。
その影響が今になって出てきた可能性があるというのです。
農林水産省は今の卸売価格がすぐに小売価格に反映されるわけではないとしています。