JR仙台駅のアエル前に集まった大勢の聴衆。その中心にいたのは、参院選の“台風の目”となっているこの人。
参政党 神谷宗幣代表
「我々は差別がしたいわけじゃない。外国人を追い出したいわけでもない。日本人が安心して暮らせる社会を残していきたい。日本はいい国だねって、外国人の方も安心して暮らせる。そういう日本を残したいだけなんです。何回言ったらわかるんですか」
参政党の神谷宗幣代表です。隣には、宮城選挙区に立候補した新人・ローレンス綾子氏。訴えたのは、世の中のうねりにもなっているこの言葉です。
参政党 新人 ローレンス綾子氏(55)
「グローバリズムを脱却して、日本人が守られ、そして日本の国益が守られる政策、社会を目指していきたいということで、『日本人ファースト』とうたわせていただいております」
2022年の参院選にも立候補したローレンス氏。当選者に比べ1割ほどの得票数に留まりましたが、今回の選挙戦では確かな手ごたえを感じているといいます。
参政党 新人 ローレンス綾子氏(55)
「政治に参加しないのに、政府が私たちの思いを反映する。私たちが幸せになる政策をつくってくれるということはありません。今こそ私たち国民が政治に参加する。そして、みんなでより良い日本を作っていく。そういう文化を私たちはこれから一緒に作っていかないといけない」
選挙戦では、積極財政と消費税の減税などを通じた経済成長の実現や、行き過ぎた外国人受け入れに反対を訴えます。
参政党 新人 ローレンス綾子氏(55)
「特に感じるのは若い人たちがだいぶ政治に関心を持っている気がする。認知度がずいぶん上がってきたと思うんですが、なるべく外に出て一人でも多くの方とお話しできればと思います。その中で学ぶところもたくさんあるので、それを次の訴えに生かしながらやっていきたい」
保守色を前面に打ち出す「参政党」に対し、危機感を募らせるのは「自民党」。
自民党 新人 石川光次郎氏(58)
「日本の未来、地方の将来がかかった戦いなので、何としても負けられない。しっかり頑張ります」
新人の石川光次郎氏です。19年間県議会議員を務め、今回、初めて国政にチャレンジしました。訴えるのは“現場主義”と“安定した政治の継続”。不安視される知名度不足を補うため、公示日には小野寺五典政調会長や村井知事が駆け付け、重厚な組織力を見せつけました。
自民党 新人 石川光次郎氏(58)
「やはり課題や政策は現場にある。現場を見ずして政策は語れない。停滞をすることなく、しっかりと一歩一歩を確実に前に進めていく、日本の政治ができるのは自公の連立政権しかないんです。そのために今回の選挙戦、政権交代の可能性なんて作っちゃいけない」
さらに、連日投入される大物議員。
小泉進次郎 農水相
「これから私は農政の立て直し、日本の立て直し、そして自民党自身の立て直しを、石川光次郎さんとやっていきたい」
麻生太郎最高顧問に、党総裁の石破首相も訪れ、「絶対に負けられない戦い」だと支持を訴えました。
石破首相
「石川光次郎、本当に実直な信頼できる人であります」
加えて、県内全ての市長村長も支援に回っていて、石川氏のSNSには毎日のように応援メッセージが投稿されています。
選挙戦では、物価高対策として即効性のある給付金を優先するとし、スピード感と実行性のある対応を進めていきたいと訴えています。
自民党 新人 石川光次郎氏(58)
「とにかく自分の選挙をやらなきゃいけないということ、一人一人にできるだけ会って訴えて理解していただくことに重点を置いている。まず自分の戦いをすることですね」
無所属で新人の中村高志氏は、議員報酬などで自らが消費活動を活発に行えば、経済が回り出すと主張しています。一方、声を出さずとも自分の考えや行動が周囲に影響を及ぼす能力があるとして、目立った選挙活動はしていません。
NHK党の新人・前田太一氏は、テレビや新聞の報道だけでなく、インターネットやSNSからも情報を得て、投票してほしいと主張しています。選挙期間中は公示日以外、県内で活動は行わず、SNSを駆使して独自の戦いを続けています。
改選定数1の宮城選挙区には7人が立候補しています。
・チームみらい 新人 角野為耶氏
・れいわ新選組 新人 石井義人氏
・立憲民主党 現職 石垣のり子氏
・参政党 新人 ローレンス綾子氏
・自民党 新人 石川光次郎氏
・無所属 新人 中村高志氏
・NHK党 新人 前田太一氏
※後編へ続きます。