空と地上から「逆走運転」を防止 富山県警が特別交通取り締まり実施


夏休みシーズン前の高速道路で、重大事故につながる逆走運転を防止するため、富山県警が特別交通取り締まりを実施した。パトカーとヘリコプターが連携し、空と地上から一体となって監視する取り組みだ。
年々増加する逆走事例 今年すでに2件発生


北陸自動車道の呉羽パーキングエリアで16日に行われた出発式には、高速道路交通警察隊や警察航空隊から計14人が参加した。高速道路交通警察隊の横井貴暢隊長は「現在、逆走による死亡事故が全国で発生するなど逆走が大きな社会問題となっている。しっかりと取締りに当たってほしい」と訓示を述べ、取り締まりの重要性を強調した。
富山県内における高速道路での逆走運転は増加傾向にあり、今年に入ってからすでに2件確認されている。これは昨年1年間の発生件数3件に迫る数字だ。
パトカーとヘリ「つるぎ」が連携して監視

この日の特別交通取り締まりでは、3台のパトカーと県警のヘリコプター「つるぎ」が出動した。空からの監視により、高速道路でのあおり運転や逆走運転の疑いがある車両を発見した場合、インターチェンジなどで待機しているパトカーに情報を伝達する連携体制が取られた。
逆走事例の中には、目的のインターチェンジを通り過ぎてしまい、料金所付近でUターンを行ったケースや、パーキングエリアから出る際に逆走してしまうケースが見られるという。このような状況を踏まえ、県警は取り締まり強化に乗り出した。
ICを間違えたら「次のICで降りて申し出を」
横井隊長は、ドライバーに対して次のようにアドバイスしている。「ICを間違えて通りすぎてしまった場合は、バックしたりUターンしたりせず、次のICで降りて料金所のスタッフに申し出てほしい」

高速道路交通警察隊によると、降りるインターチェンジを間違えた場合でも、料金所スタッフに申し出れば、本来降りる予定だった区間までの料金で済むという。