2025年7月20日に行われる参議院選挙は、7月11日で17日間の選挙戦の折り返しを迎えました。
1つの議席を巡って火花を散らす岩手選挙区の候補者4人の選挙戦に密着しました。
N党・新 吉田博信氏(59)
「日本人の雇用を守る、あるいは日本人の収入を上げることが大事。税金を下げながら収入を上げることが大事」
NHK党の新人・吉田博信氏は秋田県秋田市出身の59歳。公示前まで都内の電機メーカーに勤務していました。
N党・新 吉田博信氏(59)
「よろしくお願いします。お疲れ様です、吉田です」
国政選挙初挑戦の吉田氏は、地道に自ら歩いて掲示板にポスターを貼りながら県内を巡っています。
3日は、行きかう人たちに声をかけながら知名度の浸透を図りました。
N党・新 吉田博信氏(59)
「これからどれだけ受け入れられるか、どう分かってもらえるか、よく考えたい」
東京在住で岩手県に拠点を持たない吉田氏、「X」などのSNSを活用し、自身の活動について1日10件以上発信するなど独自の戦いを展開しています。
選挙戦では偏向報道の是正や減税、社会保険料の引き下げなどを主張し、趣味のバドミントンで鍛えた体力で17日間の選挙戦を戦っています。
N党・新 吉田博信氏(59)
「まっすぐ行きたい。岩手の皆さんに受け入れられるよう頑張りたい」
立憲民主党の現職・横澤高徳氏は矢巾町出身の53歳。アルペンスキーでバンクーバーパラリンピックに出場した経験を持ち、今回2期目を目指しています。
宮古市に出向いた9日は、重茂漁協の前での街頭演説から遊説をスタートさせました。
立憲・現 横澤高徳氏(53)
「日に日に、有権者の皆さんからいただく力強い声援は増えてきている」
今回横澤氏は、6年前の選挙で自民党の候補にだけ推薦を出していた県漁連と県農協政治連盟から初めて推薦を受けていて(※ともに自民・平野氏も推薦)、9日も漁業関係者に支持を訴えました。
立憲・現 横澤高徳氏(53)
「浜の力は地域の力。地域の力こそが日本の力。皆さんのお役に立つために、これからも戦ってまいりたい」
選挙戦では、1カ所に時間をかける街頭演説だけでなく、地域を細かく回ることにも力を注ぎ、支持の拡大を図っています。
17日間を戦い抜くため、アスリート時代と同様、食事もしっかり取ってスタミナを補給します。
立憲・現 横澤高徳氏(53)
「しっかり食べてしっかり寝て、しっかり訴えて。そこはスポーツと一緒」
選挙戦で横澤氏は、物価高騰やコメ問題など生活に密着した課題を中心に取り上げながら、現場に寄り添う姿勢を強調しています。
立憲・現 横澤高徳氏(53)
「私の思いと政策を掲げて、50年後100年後を見据えた国づくり。全力で挑戦者として頑張ってまいりたい」
参政党の新人・及川泰輔氏は宮城県登米市出身の46歳。現在金ケ崎町の自動車部品製造工場に勤めていますが、7月から休みを取って選挙戦に臨んでいます。
参政・新 及川泰輔氏(46)
「自公政権の皆さん、何やっているんですか。これだけ今ガソリン代も高い、物価も高い。税金・社会保険料、給料から取られていく、国に納めるお金がこれだけ高いんです。(自公政権は)私たち普通の国民を向いて政治をしていない」
知名度アップを第一目標に、3月に始めた早朝の辻立ちを公示後も継続、1日5~6回の演説を行う「草の根」的な戦いを展開しています。
参政・新 及川泰輔氏(46)
「手を振り返してくれたり、会釈をしてくれたり。そういう方がどんどん増えているなという印象」
7日は金ケ崎町から北上し西和賀町や岩手町の中心部を巡ったほか、滝沢市の県立大学前で街頭演説しました。
4000人近いフォロワーがいる自身のSNSも活用しながら、無党派層や若年層からの支持拡大を目指します。
昼食はおにぎりなどでできるだけ短時間で済ませるという及川氏。遊説では減税政策や子育て世代への現金給付などを訴え、政策の浸透を図っています。
参政・新 及川泰輔氏(46)
「私たちは派手なことはしないので、地味にとにかく政策を丁寧に分かりやすく訴えていきたい。それだけです」
自民党の元議員・平野達男氏は北上市出身の71歳。2001年の参院選で初当選してから3期務め、民主党時代には初代・復興大臣を務めました。
今回の参院選では選挙対策本部の統括責任者・藤原崇元衆議院議員らと県内を細かく回り、支持者を見つけては駆け寄って自身の思いを伝えています。
自民・元 平野達男氏(71)
「皆さん反応してくれる方々が徐々に増えて、手応えは良くなってきている」
今回も、県農協政治連盟をはじめとする農業関連の政治団体など約100団体から推薦を受けている平野氏、8日は農協職員など約250人の前でコメ政策を訴えました。
自民・元 平野達男氏(71)
「消費者にとっても安心できる、納得できる価格形成がされること。コメの生産者にとって安心して生産ができる、そういった価格形成ができること」
選挙経験が豊富な平野氏、この日の昼食では縁起をかついで「カツ丼」をかきこみしっかり体力を補います。
自民・元 平野達男氏(71)
「おいしい。ここで食べるだけではなく、車の中でナッツやせんべいを食べたり栄養補給をしながらやっている」
平野氏は、コメ政策や物価高を上回る賃金の上昇など生活に密着したテーマを中心に訴えていて、選挙戦の後半も有権者に直接語りかけることに力を注ぐ考えです。
自民・元 平野達男氏(71)
「個人演説会、街宣車で街頭演説など、自分の言葉で訴えていく。それに尽きる」
4人が舌戦を展開する参院選岩手選挙区。投開票は7月20日に行われます。