任期満了にともなう参議院議員選挙が7月20日に投開票を迎えます。ただ、国政選挙の新潟県内の投票率は去年秋の衆院選が58.56%などと低迷しているのが現状です。
その課題を解決しようと、選挙管理委員会は期日前投票の活用を呼びかけていて、今回の参院選では県内の期日前投票所を去年秋の衆院選より30箇所以上増やしたといいます。
新潟市では、今回新たに設置された期日前投票所が7月11日から3日間限定で開設されます。有権者のメリットなどを取材しました。
■投票率向上へ“商業施設”に期日前投票所
期日前投票所が設置されたのは、新潟市東区にある『イオン新潟東店』です。
2016年にスーパーなどを展開するイオンと包括連携協定を結んだ新潟市。協定の内容の一つである市民サービスの向上を目指し、今回、初めて市内の商業施設に期日前投票所が設置されました。
そのねらいは、若い世代を中心とした投票率の向上です。
【新潟市選挙管理委員会事務局 齋藤貴幸 次長補佐】
「投票率がより低い若い方が気軽にお越しいただけるように、イオンの協力をいただいて設置させていただいた」
去年秋に行われた衆院選の県内の投票率は58.56%で、中でも20代の投票率は35.76%と低迷。
さらに、今回の参院選の投票日の7月20日は三連休の中日であることから、さらなる投票率の低下が懸念されています。
そこで多くの人が訪れる商業施設に11日から3日間限定で期日前投票所を設置することに。
【有権者】
「(投票日は)三連休の中日なので何があるか分からないし、出かけるかもしれないので期日前のほうがいいと思って」
【有権者】
「気軽に行けるというのが自分の中である。家から近いのできょう来た次第」
投票できるのは新潟市東区に住む人に限られますが、11日は午前9時の投票所オープンから絶えず有権者が訪れ、一票を投じていました。
中には買い物を終え、そのままカートを押しながら投票に訪れる商業施設ならではの光景も。
■“投票の秘密”にも配慮!利用した有権者は「なぜ今までなかった?」
一方で投票の秘密が担保されるかどうか心配になる人もいるかもしれませんが…
【齋藤正昂アナウンサー】
「催事場の一角に設けられた期日前投票所。周りには2m10cmのついたてがあり、周囲からは見えないようになっています」
【新潟市選挙管理委員会事務局 齋藤貴幸 次長補佐】
「商業施設ということで色んな方がお見えになるが、投票の秘密に関しては十分配慮しているので安心して投票していただければ」
実際に票を投じた人も従来の投票所との違いはなく、手軽さや利便性を感じたといいます。
【有権者】
「非常に良いと思う。なんで今までやらなかったんだと思うくらい」
【有権者】
「初めて投票に来たが、これだけ簡単だったらこれからもちゃんと投票しようと思う」
【新潟市選挙管理委員会事務局 齋藤貴幸 次長補佐】
「入場券を忘れたという方も投票できるので、お気軽に来ていただければ」
市選管は期日前投票に関するアンケートも行っていて、その回答を基に今後も商業施設に投票所を設置するか検討するとしています。
イオン新潟東店の期日前投票所は午前9時~午後7時半まで投票を受け付けていて、市選挙管理委員会は混み合う場合があるので時間にゆとりを持ってきてほしいと話していました。
投票日当日に予定があるという方は、お住いの地域の期日前投票所で一票を投じましょう。