北海道と東北3県(青森・岩手・秋田)を管轄する函館税関に新しい税関長が着任しました。
第84代函館税関長に着任したのは田中透税関長(58)です。田中税関長は愛知県出身。1991年に旧大蔵省に入り、財務省関税局の総務課事務管理室長や東京税関の総務部長などを歴任しました。
7月11日に行われた着任会見。田中税関長は「166年を迎える歴史と伝統ある函館税関長に就任し大変光栄」「その重責に身が引き締まる思いだ」と述べました。
田中税関長は「喫緊の課題」として、2024年に全国で押収された不正薬物は約2.6トンと過去3番目を記録したと指摘。「2年連続で押収量が2トンを超える深刻な状況が続いている」と述べました。
函館税関が2024年に不正薬物で摘発した件数は前年比約1.7倍の22件。インバウンドの急増に伴い、「海外からの密輸リスクはさらに高まっている」「万全の措置を講じていく」と述べました。
また、アメリカなどの国際的な貿易リスクが高まる日本経済。「EPA(経済連携協定)を活用し、輸出の多様化を図り、輸出市場を確保することは日本経済の持続的発展にとって重要だ」と述べました。