経営難に陥っているJA新潟厚生連が運営する『佐渡総合病院』が、がん患者などに行う放射線治療を今年度限りで終了することが分かりました。現在、行っている治療については遂行するとしています。

佐渡総合病院は放射線治療を受けられる島内唯一の病院です。

「安心してがん治療を受けてもらいたい」と2012年に放射線治療の機器を導入。病院によりますと、当初から維持費などがかさみ赤字が続いていたということです。

昨年度には101人が治療を受けましたが、機器のメンテナンスや人件費などで2000万円以上の赤字に。

また、耐用年数を超えた機器の更新には5億~6億円が見込まれ、費用の捻出は困難となりました。

【佐渡総合病院 佐藤賢治 病院長】
「それなりの(数の)患者がいらっしゃる。この病院を建てたとき、鳴り物入りでつくった機能なので、それを切るのは当然忍びなくて、数年越しで佐渡市などと続ける道を模索していた」

放射線治療は今年度末で終了し、新規の患者の受け入れは7月末で停止。来年度以降、治療を希望する人は島外の医療機関に通院することになります。

【佐渡総合病院 佐藤賢治 病院長】
「今、放射線治療をしている患者さんについてはご安心を。途中で新潟に行けという話しにはならない。これから放射線治療が必要な患者がもし発生したら、それは新潟市内の病院にすでにお願いしてあるので、受け入れについてはおそらく問題ないかなと思う」

JA新潟厚生連が経営難にある中で下された放射線治療の終了という苦渋の決断。

佐渡市は島外に通院する患者への経済的な支援などについて協議しています。

NST新潟総合テレビ
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