2020年、宮城県立高校の女性教師が同僚の男性教師からパワハラを受けて自殺した問題を巡り、県教育委員会は7月10日、校長や教頭の対応に「重大な過失があった」などとする検証結果をとりまとめ、報告しました。
「管理職である校長及び教頭には、予見義務違反、結果回避義務違反が認められ重大な過失があったと評価」
この問題は、2020年、石巻西高校に勤める30代の女性教師が、同僚の当時59歳の男性教師から、「仕事は一切お願いしません。会議には出ないでください」と書かれたメモを机に置かれるなどのパワーハラスメントを受け、自殺したものです。
県教委がとりまとめた報告書の中では、当時の校長や教頭が「トラブルの発生を認知したにもかかわらず、結果回避に向けた対応をしているとは言い難い」とした上で、「重大な過失」があったと指摘しています。
また、再発防止に向けては、「当事者同士を速やかに引き離す」などの対応が必要だとしています。
男性教師への懲戒処分は、当時の基準などに基づき、「停職3カ月」でしたが、県教委はこの問題を受けて、「免職」の規定を追加しました。
県教委は女性教師の両親にも報告書を手渡していて、女性教師の両親は来週、会見を開く予定です。