気象庁が発表した今後3カ月の天候の見通しによると、東北地方の気温は平年よりも高くなる見込み。雨も少ない現状を受け、県は10日、農作物などに関する緊急の対策会議を開いた。
この会議は気象台や県の担当者などが農作物の技術対策を検討するもので、今回は夏の気温が高くなるという気象庁の季節予報を受け、緊急で開かれた。
気象庁によると、7月からの3カ月間の東北は地球温暖化の影響などで暖かい空気に覆われやすく、平年より気温が高くなり、期間の前半は雨の日も少なくなる見込み。
会議では農作物の品目や品種に合わせ、人的に水やりをする「灌水(かんすい)」を行うことなどを確認した。
また、7月中旬~9月上旬に高温の日が続くと、翌年にサクランボの双子果が発生する傾向があることから、遮光資材を使い日差しから守ることの重要性を共有した。
稲作については水田に水を溜めたままにせず、水を張る期間と抜く期間を交互に繰り返す「間断冠水」など、対策が必要なことを確認した。
(県農林水産部・佐藤隆士技術戦略監)
「今後も高温が続くという情報があった。降雨が期待できない場合には、計画的に灌水を実施してもらうなど、生産者には高温少雨対策を徹底してもらいたい」
県は、JAなどを通し生産者に配布している「高温少雨対策マニュアル」も活用するよう呼びかけている。