「ツイセキ」です。
県内で随意契約の備蓄米が販売されて1カ月。
売り場と価格の動きを「ツイセキ」します。

【辰已麗キャスター】
「スーパーのコメ売り場に来ています。結構潤沢にあるように見えますが、銘柄米ですね。4000円台半ばのものが多いです。備蓄米はここですね。空っぽです。売り切れています」


広島市南区のマックスバリュ段原店。
「随意契約」以外のブレンド米も取り扱っていますが、備蓄米は入荷してもその日のうちに売り切れる状況が続いているといいます。

【マックスバリュ段原店・辻本敦 店長】
Q:きのう入ってもうすぐ…
「(備蓄米が)入ったら入った日に必ず売り切れるという感じですね」

Q:体感としては価格が手ごろなものからお客さんは求めている?

「そうですね。ほかの銘柄米の中でも買いやすいお値段ものから売れるという形になっていますので」

県内で随意契約の備蓄米の販売は、先月8日イオングループの店舗で始まりました。
2022年産のコメを5キロ税込2100円台で売り出しました。

【客は】
Q:2000円台で買えるのは?

「すごくうれしいです」

【安藤優子記者】
「噛めばかむほど甘味は出てきますし、食感のモチモチ具合もほとんど変わらないです」

販売初日、整理券を求め長い行列ができました。

1カ月が経ち、売り場の混雑は解消されてきましたが…銘柄米よりも手頃なカリフォルニア産のカルローズ米も取り揃え、「安さ」を求めるニーズに応えています。

【客は】
「(備蓄米は)ないみたいですね」
Q:食べたことはありますか。
「ないですね、まだ、力をつけたいのでお腹いっぱいになれればという思いが強くてどちらもバランスが取れればと思っているんですけど」

【客は】
「やはり全体的にこういうブランドのコメが安くなればいいなと思っていて、買いやすい値段になればいいなと思っています」

農林水産省によると、全国の小売店でのコメの「販売平均価格」は先月末時点で、5キロあたり3672円。
特に先月以降、銘柄米と、随意契約の備蓄米を含むブレンド米の価格の開きは大きくなりました。
中四国地方でみるとコメ全体の価格は4月時点で5キロ4529円となっていましたが、最新のデータでは3000円台まで落ち着いています。

【マックスバリュ段原店・辻本敦 店長】
「天候も不順なんで、今年のコメの出来高は不安定要素ではあるので、コメが取れないとなかなか消費者が希望するコメの価格になるのかどうなのか不安なところではありますね」

依然として備蓄米のニーズが高い一方、広島市南区のこちらのスーパーでは…

【たかもり・伊木英人 副社長】
「仕入れ値が変わっていないので、売価も変わらないという状況ですね。備蓄米はありますか?と電話はたまにかかってくるんですけど、それは入ってこないので…」

銘柄米のみを取り扱う「たかもり」は、広島県産コシヒカリ4キロを税込4104円で販売。
この1カ月でコメの売り上げは半分以下になりました…。しかし、企業規模が、政府が決めた資格条件に満たないため、随意契約のコメを仕入れることができません。

【たかもり・伊木英人 副社長】
「あー高いねと言われるくらいですね。仕方ないですよね。よそが売るほど安くは売れないので(コメ自体を)売らない選択肢も1つ出てくるのかなという気はします」

備蓄米の「安さ」か、それとも「食べなれた」銘柄米か…消費者の思いは様々です。

【客は】
「(備蓄米が)あれば買いたいと思います。安いんで買えるものなら買いたいと思います」
「種類があるからその種類を選べることは大事だと思いますけど」
「農家を守りながら、私たちを守りながら、コメを安く安くも嬉しいんですけど、農家の人がそれで成り立つんかなというのは心配しています」

随意契約の備蓄米が県内に流通するようになって1カ月。
小売店側も今後のコメの価格が見通せない中で苦悩しています。

<スタジオ>

スタジオには取材した辰已キャスターです。

【辰已キャスター】
県内のスーパーマーケットの対応状況の一部ですけれども、随意契約の備蓄米は先月から徐々に流通が広がり始めました。
「アルゾ」を運営する万惣は、販売予定はないのですが、消費者のニーズと相場に応えるため取引先と交渉し、銘柄米の価格を引き下げるという例もありました。

きょう取材したマックスバリュも昨日入荷した備蓄米は昨日のうちに売り切れたということで、現在も消費者の関心は非常に高いのかなというふうに感じました。

テレビ新広島
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