仙台市の「ゼビオアリーナ仙台」に国際大会も開けるアイススケートリンクが整備され、7月5日、記念のアイスショーが開かれました。出演したのは羽生結弦さんなど仙台ゆかりのフィギュアスケーターたち。3000人以上の観客を魅了しました。
7月5日、リニューアルオープンした太白区のゼビオアリーナ仙台。
記者リポート
「ショーの開始まで10分を切りました。会場は満席。期待感に満ちあふれています」
国際規格を満たし、通年で利用できるアイスリンクが県内で初めて整備されました。リニューアルオープンに花を添えたのは、本田武史さんや鈴木明子さん、本郷理華さんなど仙台ゆかりのフィギュアスケーターたち。
そして、会場に詰めかけた3400人のファンをもっとも沸かせたのは、羽生結弦さんです。
羽生結弦さん
Q選曲の理由
「自分にとっては始まりの季節・春というようなイメージで『春よ、来い』を選ばせていただきました。何か少しでも、きょう滑った子たち、見に来てくださった方たちの中で季節だけじゃなくて、見たことがきっかけで何かが始まったり、何か一歩進むことができたらいいなという思いを込めて、祈りを込めて滑りました」
Q演技を終えて
「仙台の地で、みんなで何かを作り上げるということの楽しさと、それを仙台の方々、仙台に集まってくださった方々に対して発信できたのはすごくよかった」
Q新たなリンクの存在
「どうしても仙台のリンクで練習し続けるという中で、世界のトップを狙っていくとなると、もっと恵まれた環境に行かざるを得ない。そういうことがあると、自分たちの故郷への思いであるとか、家族への思いであるとか、仲間への思いであったりとか、いろんなことがワーってなる日が絶対あるので、好きな場所で、好きな仲間と、好きな先生と一緒にずっとできたらいいなと思いました」
Q子供たちと一緒に滑って
「きょう一緒に滑った子供たちが、少しでも僕らの中から刺激を受けたり勉強になったり、“絶対うまくなってやる”と思ってくれるような子供が出てきてくれたらうれしい」
仙台は日本フィギュアスケート発祥の地とも言われ、羽生結弦さん、荒川静香さんと2人のオリンピック金メダリストを輩出しました。
しかし、練習施設の環境が整わず、多くの選手が仙台市以外に拠点を移すなどしていました。
今回、新たにできたスケートリンクは県内で初めて国際大会も開くことができるリンクです。リンクの上に断熱材を敷いてバスケットボールコートやコンサート会場にもなりますが、できる限り1年を通してスケートリンクとして利用できるようにしていくそうです。
羽生結弦さんは「室温や湿度の管理などいろんなことを試しながら、やっとできた氷だなと改めて感じつつ、そこに感謝したいと思いました。すごく近くに演技の質感を感じられる会場なのでぜひ足を運んでほしい」と話していました。
また、仙台市は今回の公演の録画映像を後日、有料でインターネット配信するということです。