学歴詐称問題の渦中にいる静岡県伊東市の田久保眞紀 市長に対し、辞職勧告が突きつけられました。市長は7月7日夜に会見を開き、自身の進退について説明する方針です。
伊東市議会・四宮和彦 議員:
無責任かつ卑劣な人物が市長であり続けることを、市議会としては到底容認できるものではない
伊東市議会・佐藤周 議員:
議会と向き合わず市民を愚弄し、混乱と不安に陥れ、不利益の発生源となっている
伊東市議会・犬飼このり 議員:
しっかり仕事をしてと言っているそばから職務をキャンセル。言っていることとやっていることがまるで違う
伊東市議会6月定例会最終日の7月7日、相次いだのは田久保市長に対する厳しい追及です。
熊崎結萌アナウンサー:
いま田久保市長が車で伊東市役所へ到着しました。
伊東市・田久保眞紀 市長:
おはようございます(Q.市民に一言お願いします)・・・
7日朝、報道陣の問いかけに一切応じなかった田久保市長。
田久保市長をめぐっては市の広報誌に「東洋大学法学部卒業」と記載されていますが、市議全員に届いた差出人不明の文書がきっかけで市議会では学歴を偽った疑いを指摘されました。
そして、7月2日。
伊東市・田久保眞紀 市長:
卒業は確認できなかった。除籍であるとその場で判明した。勘違いしていたと言われると否定できない
田久保市長は「除籍」であったことを自ら明らかにしました。
熊崎結萌アナウンサー:
こちらで市議会本会議が始まりました。これから田久保市長の辞職勧告と百条委員会の設置について採決されます。
7日の本会議には多くの市民が傍聴に訪れていました。
伊東市議会・中島弘道 議長:
これより採決致します。発議第4号(辞職勧告決議)は原案の通り決定することに賛成する諸君の挙手を求めます
伊東市議会・中島弘道 議長:
挙手全員であります。よって辞職勧告決議は原案の通り可決されました
田久保市長への辞職勧告決議案が全会一致で可決。
さらに、強い調査権限を持つ百条委員会の設置も全会一致で可決されました。
伊東市議会・中島弘道 議長:
最終的には本当に不信任案になると思う。伊東市を余計混乱させるのか、そういうことまでは到底許せない。辞職勧告決議案でしっかりと身の処し方を決めてもらいたい
市職員の労働組合は…。
伊東市職員労働組合連合会
齋藤勝己 中央執行委員長:
市民の間に混乱と落胆・怒りが広がっている。職員の中にも動揺が広がり、不安を抱えたまま業務を遂行している
市長に騒動の説明と責任の明確化を要請。
さらに…。
村田彬 記者:
午前11時前です。書類を手にした男性が伊東警察署に入っていきます。
市内の男性が田久保市長を伊東警察署に刑事告発。
告発状では田久保市長は2025年5月の選挙で報道各社が依頼した経歴調査票に「東洋大学卒」と記載し、虚偽の情報を伝えて報じさせたことが公職選挙法違反の疑いがあると指摘しています。
市内の建設会社社長・山口喜廣さん:
私たち市民としては、白黒はっきりしてもらおうと今回こういう風な形になった。真実がはっきりすれば当選無効になると思う。辞職せざるを得ないと思う
議会、市職員そして市民からあがった田久保市長への不信の声。
四面楚歌の状態に陥っている市長は。
伊東市・田久保眞紀 市長:
決議については重く受け止めている。今後の進退についてもしっかり考えて、夕方の会見では明らかにしたい。できるだけ早く収拾がつくように努力したい
7日夜7時半から再び会見を開き、自らの進退を明らかにするとした市長。
「卒業証書」として議長や副議長に提示した文書の説明をどうするのか。
市政の停滞も招いているこの事態の収拾となるのでしょうか。