先週、政府の地震調査委員会が発表した日本海沖の活断層に関する地震発生確率。

今後30年以内に富山県周辺でマグニチュード7以上の地震が発生する確率は16~18%だと明らかになりました。

この数値をどう受け止めるべきか県内の専門家に聞きました。

先週、政府の地震調査委員会は、兵庫県沖から富山県沖までの日本海にある23の活断層について調査し、今後30年以内にマグニチュード7以上の地震が発生する確率を示しました。

能登半島周辺を含む東部区域の14の断層では、12~14%。

福井県周辺の西部区域の9つの断層では、4~6%と予測され、全域では、16~18%になると明らかにしました。

*富山大学 竹内章名誉教授
「高い確率だと受け止めざるを得ない」

地震地質学が専門で富山大学の竹内章名誉教授です。

去年、能登半島地震を引き起こした「能登半島北岸断層帯」での今後30年以内の地震発生確率については、ほぼ0%とされましたが、今回、新たに「富山トラフ横断断層」が評価の対象として追加されました。

*富山大学 竹内章名誉教授
「富山トラフ横断断層が新しく発表された。これは前から海底の活断層があるだとか能登半島地震の余震活動が活発になり話題になった部分」

今回、調査対象となったのは兵庫県沖から富山県沖までの活断層で、富山湾の東部から東の上越沖にかけては対象外で、今後調査が進められるとしています。

竹内名誉教授は、今回の調査からも日本海沖は様々な地震のリスクが高い地域だとして、警鐘を鳴らします。

*富山大学 竹内章名誉教授
「(日本海沖中南部は)非常に高い確率で地震が起きる。リスクを持った地域だというメッセージ。それをしっかりと受けとめて(ほしい)。能登半島地震(を起こした能登半島北岸断層帯)は当面の確率が0%だけれども、それ以外のものは非常に高い確率で存在している。いつ地震が起きても困らないよう備えを進めていく必要がある」

政府は今回示した確率は人が30年以内に交通事故でケガをする確率(12%)より高いとして、防災対策の意識を高めるよう呼び掛けています。

富山テレビ
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