鉄道の魅力を熱くお伝えする野川キャスターの「てつたま」です。

【野川アナ】
前回は京都鉄道博物館での227系の10周年ラッピングを独占密着取材をしました。
と、いうことは…せっかく京都まで足を延ばしたので鉄道博物館を堪能するしかないでしょう!ちびっ子たちに一足早く、夏休みのお勧めスポットを紹介してまいります。
それでは…出発進行!

京都鉄道博物館は、京都市に2016年にオープンした鉄道の総合博物館。
見て、触って、体験できる、鉄道が大好きなちびっ子にぴったりの夏休みお出かけスポットです。

【野川アナ】
「さー、入館でございます。失礼します。もう、すごいですね、やっぱりね。スケールが違いますね」

本館の入口で我々を迎えてくれたのは、500系新幹線に…国鉄時代の特急型電車、スタートから圧倒されます。

【京都鉄道博物館総務企画課 久保都係長・野川アナ】
「おはようございます。よろしくお願い致します」
「よろしくお願いいたします」
「なかなかこの距離から、実際に活躍した車両を見ることってできませんもんね」
「そうですね。間近で見られるというのは、当館ならではの醍醐味ですね」
「いやもう私、京都鉄道博物館大ファンでございまして。梅小路蒸気機関車館、前身の蒸気機関車に特化した施設があったんですが、その頃から数えて、たぶん今日で10回目位になるかなというところでございます」
「ありがとうございます」
「幸せなことです」

《500系新幹線》
「うわー、すごい!このね、ノーズですよね。鼻のこの長さ、シュッと。本当に…なんかこうカワセミをモチーフにしたなんて話を聞きましたけども、やっぱりこう、いかにこう空気の抵抗を少なくして速く走れるかと考え尽くされた車両ですよね」
「この尖った部分というのは何mかご存じですか?」
「お鼻の部分だけでですか?え?でもパッと見どうですか?7~8m位ありそう、どうですかね」
「実際のところ15mなんですね」
「倍です、私の予想の…わ~」


【京都鉄道博物館総務企画課 久保都係長・野川アナ】
「続いてはこちら」
「わー、月光。昼も夜も走れる電車特急だったということですね」
「そうです。ちょうど日本の高度経済成長期に製造された電車で、もう作って作って、いかにお客様の行き来をですね、いかに多くするか。ところが車両を作りました。走らせました。
あれ、車両を止めるところがない。それなら『昼も夜も走らせてしまおう』ということで、昼夜両用になったわけです」
「なるほど、やっぱ高度経済成長期、車両の数も多かったってことですかね」
「そうですね」
「なかなかやっぱ時代を感じるね、エピソードではありますけども…久保さん。こちら車内お邪魔することできますか?」
「こちら普段は公開してないんですが、野川さんが来られるということで特別に車内をご案内させていただきます」
「ありがとうございます」

《583系クハネ581形35号車》
まずは1967年、座席、寝台両用、つまり昼夜両用の電車としてデビューした通称・月光型の車内へ。

【京都鉄道博物館総務企画課 北野高宏係長・野川アナ】
「どうぞ」
「失礼します、ありがとうございます。いやー、はー。なんかやっぱり色んなことができる車両なんだろうなぁっていう雰囲気が。昼はだからこの状態で走って…」
「そうですね、座席で4人掛けの座席になってます」
「そして夜になると、あちらのようにベッドになると。しかも3段ですね」
「3段なんですね、はい」
「まあ2刀流ということですね?」
「そうですね、まさに国鉄の大谷翔平」
「これはすごいですね、3段ですからね。これ真ん中の方なかなかこう…」
「窮屈ですね」
「上下からね…上も上で丸み帯びてるわけで…」
「起き上がれないので、寝てるしかないという…」
「寝て、寝るか出るしかないという」
「座ることも出来ないぐらいの高さだったので…」
「こちらも普段は公開は?」
「車内は月替わりでやってる車内公開でやってるので、次は9月」
「お!本当にハーフアンドハーフですよ。この状態を楽しめる機会がなかなかないので、ぜひ9月にお越しになる方、必見です」

583系電車は高度経済成長期の国民の移動を昼夜問わず支えました。
保存されているのはその先頭車両…ということはアレが!あるんですよね!

【京都鉄道博物館総務企画課 北野高宏係長・野川アナ】
「乗務員室でございます」
「はい、ありがとうございます。お~!あら、これもまたちょっとカラクリ感がありますね」
「そうですね」
「よっ、ほっ!」
《運転台に上って》
「すごい。これはすごいな、これ。メカメカしさが昭和のロボットを見てる感じですもんね」
「そうですね、やっぱり昭和40年代…」
「じゃあもう、まさに…」
「ですから、デジタルな感じが一切ないという…」
「『全部、指でやってください』っていう感じはありつつも、やっぱり平成に入っても走っていたというところで、そこで若干アップデートされたところも…」
「そうですね、若干デビュー当時からは変わってるところもあると思います」
「そうですよね、そうですよね。なんかそのバランス感が非常に不思議な感じがします。そしてこの運転台が、『交直』の切り替えのスイッチが」
「はい、そうですね」
「北陸走るにあたってね、交直。この切り替え」
「必ず必要ですので」
「ですよね、この天井の余裕のない感じも…」
「目いっぱい運転台の高さをあげてますので」
「そうですよね~」

続いては私の大好きな新幹線、500系です。
手動で車両の扉を開けて1号車の中へ…

【京都鉄道博物館総務企画課 廣田琢也学芸員・野川アナ】
「わー、これは1号車自由席の車両ですね」
「そうです。でもデビュー時は全席指定だったので」
「確かに…」
「そうだったんですよ」
「のぞみ号もね、全席指定でしたからね」
「1号車と言えばこの辺かな?」
「そうですね。これ皆さん見てください。こうね、2列目のところから違和感に気付かれた方いらっしゃると思うんですが、席が1列なくなっていくんです。これじゃあ、どうしてなのかと言うことですけども、『シュッ』ってことですかね」
「『シュッ』ってことですね」
「『シュッ』ってことですね」

500系はJR西日本が独自に開発した車両で、1997年にデビュー。
当時、世界最速タイの時速300キロでの営業運転を実現しました。
速さにこだわった車体は騒音対策で丸みを帯び、尖った先端部分は先頭車両27mのうち、実に半分以上、15mにもなりました。

【京都鉄道博物館総務企画課 廣田琢也学芸員・野川アナ・D】
「先頭車がシュッとこうなっている関係で、その関係でここの席数がしぼられたっていうことがございます」
「おっしゃる通りです」
「ちょっと上を見て頂いたら、そこからカクンと」
「ここからこう、角度が変わってますね、照明の。ね、まっすぐ来てこういう…」
「もう私、頭打ちそうです」
「そうですよね。本当に一列目の方のところはかなりこう、すぼまって」
Qこれ何?
「荷物台。荷物置けないんで。ここに置きたい人のために、荷物を置けるスペースを作ってる」
「これもスペースが残ってないんですね」
「あー、如実に狭いですね、そこが」
「そうなんですよ」
「懐かしい、私乗ってたんですよ。小学生の頃ですね、東京に家があったんですが、関西の方の学校に行ってまして。のぞみ1号東京駅6時発。これに乗って新大阪まで行ったんですが、ちょうど私の時代、その、のぞみ1号が500系でカッコよかったー。で毎度、毎度、駅に着く度にですね、『新横浜ですと。1号車前よりと16号車の後ろよりは降り口がありません』とアナウンスが鳴ったんですよ。あー、懐かしい」
「懐かしいですね」
「すいません。一人で浸ってしまいましたけど」
「いえ、いえ、いえ」
「いや、未だに本当に一番かっこいい車両だと、個人的には新幹線の中で思っています」

実は学芸員の廣田さんも500系には学生時代の思い出があるそうで…

【京都鉄道博物館総務企画課 廣田琢也学芸員・野川アナ】
「9本しかないんですよね、500系は。だから全体から比べたら、本当に1割ぐらい…1割あるかも分からないぐらいなんで、狙って乗りに行く列車でしたね」
「そうですね。それがこう、のぞみ1号に当てられているのが本当にカッコよくて。
6時5分発の、のぞみ201号が横に止まってましたけど、700系で。もう…もう」
「今、うちのお客様、500系見ると『こだま』っておっしゃるんですよ」
「まあねぇー、うーん…うーん」
「8両でね、短くなって。16両で300キロ出して」
「そう、僕らの中ではいつまでも『のぞみ』なんですけどね」
「おっしゃる通りですね」

そして次回も…

【野川アナ】
「はい、ドア閉まりまーす」

大人気アトラクションに巨大ジオラマなどなど、京都鉄道博物館からお伝えしまーす」

《スタジオ》
間近で実際の車両を足回りの位置から見ると、普段ホームの上から見ている車両と比較すると2倍、3倍に感じます。実際に使った車両を見られるのはあまりない体験で本当に幸せな思いをさせていただきました。
来週も引き続きお伝えしてまいります。

テレビ新広島
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