2日午前、USスチールの買収を完了した日本製鉄の橋本会長らと首相官邸で面談した石破首相。
石破首相:
関税より投資だということで一連の日米交渉を続けている。お互いが利益になるような形を目指していきたい。
トランプ関税を巡る日米交渉で、改めて互いの利益となるような合意を強調した石破首相。
ところが、その交渉期限が7月9日に迫る中、その先行きに暗雲が立ち込めています。
日本時間の2日未明、ワシントンに戻る大統領専用機の機内で、自らカメラの前に現れたアメリカのトランプ大統領。
ある質問をきっかけに、せきを切ったように日本への不満をあらわに。
トランプ大統領:
(Q.関税の猶予延長を考えているか?)交渉期限の猶予は考えていない。多くの国々に手紙を書くだろう。日本のやり方をようやく理解し始めた。合意を実現できるか疑わしい。
日本との合意に否定的な見通しを示したうえで、さらに、こうたたみかけました。
トランプ大統領:
日本は30年、40年にわたって我々から搾取してきた。だから取引するのが本当に難しい。日本はコメを必要としているのにコメを受け取らない。車もだ。彼らは何百万台も売ったが我々は10年間で1台も売っていない。
「貿易に関して日本は不公平だ」と強調。
そのうえで、24%としていた日本への相互関税について、税率のさらなる引き上げを示唆する事態に。
トランプ大統領:
私は手紙を書いてこう言うつもりだ。ありがとう、残念ながら、あなた方は我々が必要とすることができない。なので30%・35%あるいは我々が決定する税率を払わなければいけない。
これらの発言について経済3団体の1つ、日本商工会議所の小林健会頭は「ふっかけてその七掛けで妥結するというようなスタイルだと通常は思うが。バカにした交渉のやり方だと思う」と述べました。
トランプ流の交渉戦術なのか。
交渉期限まであと1週間、トランプ関税の行方はどうなるのでしょうか。